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令和6年 第1回由布市議会定例会 施政方針

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大分県由布市

令和6年第1回由布市議会定例会の開会にあたり、令和6年度の市政運営に向けて5つの基本姿勢について述べさせていただきます。

1 安全・安心で快適なまちづくり
激甚化・頻発化する自然災害は、これまで由布市においても幾多となく経験をしてきました。毎年のように大雨・台風による災害が発生しており、その早期復旧・復興を何よりも優先して取り組まなければならないと考えております。引き続き、地域防災力の強化と防災意識の高揚を図りながら、総合的な防災対策を推進してまいります。
また「みんなで守り・育てる、持続可能な公共交通」を念頭に、多様な主体がそれぞれの特性を活かした公共交通の運営を支える仕組みづくりに取り組んでまいります。
生活環境に関しては、大分都市広域圏ビジョンの事業計画に基づき、由布市を含め広域6市による、新たなごみ処理施設「新環境センター」を、令和9年度中の供用開始に向けて整備をしているところであり、ごみの収集運搬にかかる経費削減対策としての中継施設を、令和9年3月完成に向け整備してまいります。

2、人を育むまちづくり
地域の宝である子どもたちの健やかな成長を、安心して見守り育むことができるよう、待機児童ゼロや児童の放課後の居場所づくりに努めるとともに、引き続き「高校生等までの医療費無償化制度」や3歳未満児を対象とした「すくすくおむつクーポン券配布事業」に取り組んでまいります。また、令和6年度には「こども家庭センター」を設立し、全ての妊産婦や子育て世帯、子どもへの一体的な相談支援を行い、要支援児童などへの支援体制を強化してまいります。
今後も、家庭・地域・学校・企業・行政がそれぞれの役割を果たす中で、連携し、子育てに関わる切れ目のない、きめ細やかな寄り添ったサービスを提供し「子育て応援日本一」をめざしてまいります。
教育環境の整備に向けた取り組みですが「1人1台のタブレット端末」の活用などを通した人材育成および基礎学力の向上に取り組んでまいります。また、生きる力を育むため、未就学時から発達段階に合わせた教育環境を整備し、地域に貢献できる人材育成をめざしてまいりたいと考えております。
さらに、人生100年時代を見据え、豊かな人生を送ることができるよう、高齢者大学をはじめ、家庭教育講座、障がい者の学びの支援など、生涯にわたって学ぶことのできる、多様な学習機会の提供と環境整備に努めてまいります。

3、医療、福祉のまちづくり
急速な少子高齢化社会の進展にあって、医療・介護・福祉・地域支援などの連携は必須であります。住み慣れた地域で「支えあい、つながり、共に生きる」ことができ、自分らしい生活を誰もが安心して送れるよう「重層的支援体制整備事業」や「地域包括ケアシステム」の更なる深化に取り組んでまいります。また、地域での通い場となる「お茶の間サロン」や各種教室などにおいて、介護予防・フレイル予防の普及啓発に取り組んでまいります。
健康づくりの推進につきましては、令和6年度を始まりとする「第3期由布いきいきプラン」・「第3期データヘルス計画」に基づき、市民一人ひとりの健康意識の向上に伴う生涯を通じた健康づくり、健康・医療情報を活用した効果的な保健事業に取り組むなかで、健康寿命の延伸をめざしてまいります。

4、産業振興のまちづくり
市内中小企業者の支援策としましては、従来からの創業・継業支援、異業種交流などの事業を継続しながら「就業機会促進事業」の創設や「経営力強化支援事業」の実施、並びに人材育成や職場環境改善に資する事業の支援を行い、市内事業者の経営基盤強化と地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。
観光施策につきましては、本年4月から6月にかけて行われる国内最大級の誘客キャンペーンであります「福岡大分デスティネーション・キャンペーン」と、大阪・関西万博をはじめとするイベント等へ向けて、新たなターゲット層へのプロモーション活動や、訪日外国人観光客を中心とするオーバーツーリズムの問題などに対しても適切な対応を図りながら「住んでよし訪れてよしの持続可能な滞在型・循環型保養温泉地づくり」をめざしてまいります。
農業振興につきましては、昨今の肥料や飼料、燃料などの価格高騰が懸念され、高齢化や担い手不足など農業を取り巻く状況が厳しさを増すなか、中山間地域を下支えしつつ、地域との話し合いを通じ農業の将来の在り方を決める「地域計画の策定」を進め、認定農業者や集落営農法人への農地の集約などに向けた取り組みを加速してまいります。
また、地域ブランド確立に向け、滞在・循環型観光による都市と農村の交流の活動や、6次産業化をはじめとする市内農産物の利活用を推進し、付加価値農業の取り組みを支援してまいります。

5、未来へ持続可能な行政運営
まちづくりの主人公は市民であるとの理念のもと、市民皆さまの想いを尊重し、協働によるまちづくりに向け「地区コミュニティ組織の設立支援」に引き続き取り組んでまいります。
既に設立されております4つのまちづくり協議会に対しましては、安定した自主財源を確保するため、ふるさと納税制度を活用した継続的な運営を推進するとともに、市内企業・団体をはじめ、包括連携協定を締結する企業団体などの協力を得ながら、地域共創への取り組みを進めてまいります。
質の高い市民サービスの提供と行政事務の生産性向上に向けては、AIやRPAなどデジタル技術の活用により、行政事務のデジタル化や情報システムの最適化に取り組み、積極的に「自治体DX」を推進してまいります。
今後も持続可能な行財政運営を行うには、歳出の見直しと同時に自主財源の確保が必須であります。これまで「由布市財源確保実行計画」に基づき、各種財源の確保に取り組んできているところですが、特に取り組みを強化しております「ふるさと納税」につきましては、今年度8億円を超える見込みとなっており、今後も魅力ある返礼品の開発やサイトの充実を図りながら、由布市のまちづくりに共感・賛同いただける方を増やしていきたいと考えております。
以上、変革する時代にあって、ふるさと﹃由布市﹄の輝く未来と発展に向け、揺るぎない思いを胸に、全力で市政運営に取り組んでまいります。

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