■噛むことの大切さ
食べることは生きることと言われます。子どもの頃から「よく噛んで食べなさい」と言われてきた方も多いことでしょう。「よく噛んで食べること」、このことは思いのほか私たちの健康と密接に関係しているのです。噛むことの役割は、単に食べ物を細かくして胃に送り込むということだけではありません。よく噛むことについては、次の4つの効果が認識されています。
(1)胃腸の働きを促進する
食べ物をよく噛みくだき、消化酵素が含まれた唾液と混ぜ合わせて食べることで、胃腸の負担をやわらげて働きを活発にし、消化を助ける効果が期待できます。
(2)むし歯・歯周病を予防する
よく噛むと唾液の分泌が活発になります。唾液には口腔内をきれいにする自浄作用があり、汚れが溜まって有害な細菌の温床となるのを防いでくれます。また、唾液にはペルオキシダーゼと呼ばれる酵素が含まれており、むし歯や歯周病の予防につながります。
(3)脳の働きを活発にする
よく噛むことにより、脳が刺激され血行がよくなるため、栄養と酸素が脳に十分に供給されます。このことにより認知症予防も期待できます。
(4)肥満を防止する
よく噛んで食べると食欲抑制のメカニズムが働きます。これにより食べ過ぎに自然とブレーキがかかり、肥満をはじめ、生活習慣病の予防が期待できます。
このように噛むことは私たちの健康に大きく関わっています。よく噛むために必要なのは当然のことながら健康な歯です。むし歯や歯周病で歯を失って入れ歯になると、噛む力は3分の1程度に低下してしまいます。口は健康の入り口です。口の中の健康を保ちながら、いつも笑顔で過ごすことは健口寿命を延ばすことにつながり、生きていくための源になります。
問合せ:ふじさわ歯科医院 藤澤清一
【電話】64‒1118
<この記事についてアンケートにご協力ください。>