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第224回郷土の植物(415)

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大分県竹田市

■クサギ(シソ科)
阿孫久見
低地から丘陵地の林のふちに生育する高さ3メートルほどの落葉小高木です。幹は多数に枝分かれします。樹皮は灰色で皮目(イボのようなぶつぶつ)が多く、縦に裂け目があります。枝や葉をちぎると強い臭気があります。
対生の葉は全縁で葉柄が長く長卵形です。大きさは長さ24センチ、幅が20センチほどです。葉の両面に毛があり、裏面には腺点(分泌物をためた小さなふくろ)があります。
夏の頃、枝先や上部の葉のわきから集散花序を出し、白い深く5裂する径3センチほどの芳香のある花をたくさん咲かせます。長い4個の雄しべと1個の雌しべは花弁から突き出ます。花のあと、星形の赤いがく(花を構成する要素の一つで花弁の外側にあり、ふつう緑色です)の真ん中に径7ミリほどの球形の光沢のある藍色の果実をつけて目立ちます。
和名の由来は枝や葉に鼻をつく臭気があるので臭木の名があります。
竹田では、里山の道沿いの林のふちに、ごく普通に観察されます。地方によってはクサギナといって春の若葉を山菜として食用にします。花期は8月から9月です。

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