◆元気に暮らせるコツを「げんき学校」で学ぶ
げんき学校の1日を取材しました
「今回も頑張っていきましょう」
問診で最近の体調を話した後は、健康運動指導士の軽快な号令のもと、体をほぐしていく利用者の皆さん。体ほぐしの運動の中には、転んだときにとっさに手が出る動作を取り入れています。「今ある筋肉の維持と転倒防止のため、どういった工夫ができるかを学校の中で教えています。高齢になると、歩く際にすり足になっているので、畳のへりでも転ぶ可能性は高く、転んだときに手が出なくて顔から転ぶことがあります。普段の生活では手をぱっと出す練習はしないので、練習することで転んでもとっさに手が出ます」
体がほぐれたら適度に休憩をとりながら、歌体操やストレッチ。利用者同士で会話も楽しみながら、和気あいあいと取り組みます。運動後の昼食前には、管理栄養士による栄養講話があります。
この日の講話では減塩のコツを教わり、塩分との上手な付き合い方を学びました。口腔体操をした後に、全員で楽しくお弁当を食べ、げんき学校の1日が終わります。「皆さん、ここに来て楽しかったと言って、またここに来ます。いやだからといって辞めた人はいません。げんき学校は介護予防のとっかかりで、1週間に1回でも活力となります」
4か月の短期集中の取り組みであるげんき学校。最初に利用者が生活で困っている動作を理学療法士が確認し、個人ごとに、動作改善に向けて計画を立て取り組むので、目標が明確化されます。「筋力が上がればいいというわけではないです。機能回復が大切で、維持した筋肉で日常生活の動作をいかに動けるようにするかが大切です」
動きが改善されているか、初回、中間、後半と体の動きを確認して、評価します。利用者の状態によって、げんき学校卒業後の進路を話し、継続して運動が必要な人は、地域のカフェやげんきクラブなど地域の集いの場に案内しますので、安心してサービスを利用してください。
◆市内のげんき学校の場所
◇地域包括ケア拠点施設ひなたぼっこ
毎週火曜日
対象:三重町、千歳町、犬飼町
◇緒方公民館
毎週水曜日
対象:清川町、緒方町、朝地町、大野町
◆利用者の声
・病院を退院後、リハビリも兼ねてげんき学校を勧められました。学校を数か月続け、今では、かなり歩けるようになりました。
・みんなと話しながら、楽しく過ごせています。学校で学んだ体操を家でも頑張っています。
・うまく歩けなくなり悩んでいたときに、知人の紹介でげんき学校の存在を知り市役所に相談しました。家の中で何もしないより、1週間に1回学校に来て体を動かすことが楽しいし、始めてから体が違います。先生がいい人ばかりで4か月続けられました。先生から教わったことを守りながら今後もやっていきたいです。
◆短期集中予防サービスを受けるには
「まずは相談を!」
基本チェックリスト:25項目の質問で、日常生活に必要な機能が低下していないか調べます。
対象者:65歳以上で次の方
・要介護(要支援)認定で要支援1~2の判定を受けた方
・基本チェックリストで生活機能の低下が見られた方
費用:無料(げんき学校のみ昼食代あり)
送迎:送迎あり
申し込み:地域包括支援センターまたは高齢者福祉課に相談してください。
問い合わせ先:高齢者福祉課 地域包括ケア推進係
【電話】0974-22-1049(内線2180)
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