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■一般財団法人 南蛮文化館
場所:中津6-2-18
南蛮文化館ホームぺージ
【HP】https://www.namban.jp/namban/
◇南蛮文化の美術品を展示する私立美術館
南蛮美術の品々やキリシタンの遺品などを展示する私立美術館です。展示品保護のため、気候がいい5月と11月に開館しています。
安土桃山時代から江戸時代のはじめ、ポルトガルやスペインの商人や宣教師らが多数来日した際、西洋文化と日本文化が融合することで誕生した南蛮文化。南蛮文化館では重要文化財の南蛮屏風をはじめ、細川ガラシャ夫人の遺品と伝えられる十字架、蒔絵や螺鈿の技法を用いた工芸品など、当時の貴重な美術品を展示しています。折り目状の傷が縦横についた「悲しみのマリア像」は、福井市にある医師の家の土塀に、竹筒に入った状態で塗り込められていたもの。キリシタン弾圧の時代を越えて現代に伝わった傑作と高い評価を受けています。1970年の大阪万博の時には、ローマ法王の代理としてマリラ枢機卿が来館しました。
◇北村芳郎さんが生涯をかけて収集
これらの美術品を収集したのは、現理事長で学芸員を務める矢野孝子さんの父、北村芳郎さん。中津の大地主の跡取りとして生まれた芳郎さんは東京帝国大学に進み日本史を専攻、東洋と西洋の交流について研究していました。学徒動員で出征中の1945年(昭和20年)6月の大阪空襲で実家は壊滅、両親を失います。帰国して家の再建などで苦労を重ねた後、40歳頃から収集を始め、1968年(昭和43年)、自宅の庭だった場所に南蛮文化館を開館しました。
◇南蛮美術を後世に残したい
「父は、自分と同じように南蛮美術を勉強したい、知りたいと思っている方たちのために南蛮文化館を造りました。父の思いと共にこの美術館を次の世代に残していきたいですね」と孝子さん。阪急中津駅から徒歩5分の南蛮文化館をこの秋、訪れてみませんか?
・エントランスを入ると、細川家九曜紋入キリシタン鐘を吊っている中庭があります。ここで少し気持ちを整えてから、展示室へ入ってみてください。タイムスリップするような感覚を楽しんでいただけると思います。
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