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自治体の皆さまへ

能登半島地震 被災地支援での気づき そして、みなさんへ伝えたいこと

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大阪府大阪市生野区 クリエイティブ・コモンズ

大阪市では、発災当日から被災地へ職員を派遣しており、生野区役所からも避難所運営支援等のため職員を派遣しています。

■被災地支援に従事した職員の声
◇日ごろの備えが大切 令和6年1月22日~1月27日 
能登半島に入ったあたりから、道路はいたる所でひび割れ、崩落しているところも珍しくありませんでした。街の中に入ると、倒壊した家や折れ曲がった信号、電柱などが見えました。上下水道とガスは遮断され、トイレも使用できない状況でした。
この状況を目の当たりにして真っ先に考えたことが「水や食料、衣類等は足りているのだろうか」ということでした。担当した避難所では当初は不足していた物資も「十分に足りている」とのことでしたが、自宅避難者向けに水や物資を提供する「給水マルシェ」は盛況であったので、自宅での備えが十分でなかったのではないかと思いました。

◇地域のつながりが大きな力に 令和6年2月11日~2月16日
発災から1か月半が経過していましたが避難所での生活を余儀なくされる方が多くおられる状態でした。そのような不安な状況の中でも、一人ひとりが前を向いて、1日でも早くよりよい状況にしようとしている姿に感銘を受けました。避難所は、地域の方々が組織立って運営しており、町会長を通じて地域へ情報が届けられ、自分たちのことは自分たちでという意識が感じられました。
また、作業を行っている際も「お疲れ様です」、「ありがとうございます」といったお声がけをいただき、支援に当たっていながらも元気をもらいました。

■避難所で見えた課題
◇水や食料の不足
水:飲用水としてはもちろんですが、生活用水としてもたくさんの量を必要とします。
例えば、避難所では塩素系漂白剤を水で薄め体調不良者の嘔吐物清掃に利用するなど水の用途は多岐に渡ります。
食料:発災数日後には不足し、拠点避難所から物資調達はするものの朝食はない状況だったそうです。

◇トイレの不足
仮設トイレは発災から1週間程度で設置されましたが、それまでは水が流せないためトイレ処理剤を活用したり、トイレが足りないので男女兼用で利用するなどしていたそうです。

◇感染症 体調不良者の多発 衛生面の確保
コロナや胃腸炎が合わせて発生したり、ストレスの影響で嘔吐する方もおられ、避難スペースの隔離や専用トイレが必要となりました。

■みなさんに伝えたいこと
(1)日ごろの備えが大切
避難所の受け入れ人数には限界があります。自宅が無事なら「自宅避難」ができるよう備えることが大切です。そのためには、各家庭での備蓄(食料・水、トイレ用品など)や、室内の安全対策(家具転倒防止対策、就寝場所の検討など)、家の耐震補強や診断が必要です。

◇備蓄品
・食料や水
普段の食料を少し多めに買い置きし、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足す「ローリングストック」で、常に一定量の食料や水を、家庭で備蓄しましょう。

・簡易トイレ
災害時は、排水管の破損により、水を流した時に汚水が逆流したり、壁の中や床下、階下などで、排水管の破損箇所から汚物が周辺に流れ出す危険があります。トイレに水を流さず、便器にビニールをかぶせて凝固剤を投入し、1回ずつ処分することが必要です。

〔もしもの為に、今始めよう〕
・大阪市防災アプリ
大阪市防災アプリなら、家族構成を入力するだけで、必要な備蓄数がわかります。
実際どれくらい必要か調べてみよう!
ダウンロードはこちら
備蓄品についてくわしくはこちら
※本紙二次元コード参照

◇家具の固定
近年の地震による負傷者の3~5割は家具等の転倒、落下、移動によるものが原因です。自宅内を点検して家具等の固定を行いましょう。家具類の転倒・落下・移動防止対策リーフレットを区役所窓口で配布しています。
くわしくはこちら(本紙二次元コード参照)

(2)「地域のつながり」が防災や減災への備えになる
発災直後は、行政職員も被災し、区役所や避難所へ駆けつけることができないことも想定されます。そのため、地域の住民による自主的な対応が必要となります。輪島市では、「顔の見える横のつながり」が大きな力となっていました。生野区でも「自分の町は自分で守る」を合言葉に各町会が活動しており、約700名の地域防災リーダー(町会役員等)を中心に防災活動に取り組んでいます。町会加入や地域の防災イベントに参加する等、「地域のつながり」を作ることが防災や減災につながる備えとなります。
(各町会(地域振興会)の連絡先は本紙8ページです)

■義援金情報
大阪市では「令和6年能登半島地震災害義援金」を受け付けています。お預かりした義援金については、日本赤十字社を通じて、被災された方々にお届けします。
受付期間:令和6年1月11日(木)から当面の間
受付時間:9:00~17:30(土日祝を除く)
受付場所:区役所1階 庁内案内横、4階44番 地域まちづくり課
くわしくはこちら(本紙二次元コード参照)

問合せ:区役所地域まちづくり課 4階44番
【電話】06-6715-9022【FAX】06-6717-1163

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