広域避難とは、浸水しない市外の安全な場所へ避難することです。
私たちは水害時、親戚や知人宅への避難、ホテルなどの宿泊施設への避難、公的な広域避難先への車中避難などを検討する必要があります。
なぜ、在宅避難や近くの避難所への避難ではなく、広域避難が求められるのでしょうか。
◆広域避難シミュレーション動画を公開中
北摂豪雨から数十年たった20XX年7月9日、ついに恐れていたことが起こる…
※QRコードは本紙をご覧ください。
◆これらのマップが何か分かりますか?
※詳細は本紙をご覧ください。
◇浸水継続時間とは
右記のマップは、(1)は淀川が、(2)は安威川などが大雨によって水があふれたときの「浸水継続時間」を示しています。浸水継続時間とは、大雨のときに堤防が決壊し、水に浸かった状態が続く時間の目安です。
厳密には、避難が困難となる50cmを超える高さの浸水が継続する時間のことを示しています。
淀川が氾濫すると、安威川以南のほぼ全域で1~2週間水が引かない状態が続きます。また、安威川などが氾濫すると、安威川以南に加え、以北でも長期にわたって浸水するエリアがあります。
※マップは本紙をご覧ください。
◇浸水しやすい摂津市
下の断面図を見ると、摂津市は平坦かつ低い土地に位置していることが分かります。また、市内には6つの河川が流れているため、ほとんどの地域が水に浸かります。市民約8万6千人のうち、水害時に避難が必要な人は約6万2千人。一方で、市内の避難所の収容可能人数は約5千500人にとどまります。
※図は本紙をご覧ください。
◇在宅避難はリスクが伴う
「避難するのは大変」「住み慣れた場所で過ごしたい」「食料のストックがあるから大丈夫」と避難をためらう人もいるかもしれません。しかし、在宅避難には、さまざまなリスクが伴います。
・エアコンが使えない
エアコンなどが使えないことで室内の温度が調整できず、過酷な環境下での滞在を余儀なくされます。
・電話やテレビが使えない
これらの手段で連絡を取り合うことや災害情報を取得することができなくなり、孤立してしまいます。
・ごみ出しができない
トイレの水を流せないことで排泄物がたまり、停電で冷蔵庫内の食材が腐ってしまいます。このように通常には発生しないごみが発生しますが、室内で保管しなければならず、衛生環境が悪化します。
◇あなたの自宅は川の水があふれたらどうなりますか?
次のページで、あなたの自宅の被害想定と避難方法を考える「私の広域避難カルテ」を作成してみましょう。
このカルテは、昨年度に鳥飼北小学校区で開催した広域避難についてのワークショップで使用しました。
カルテの作成を通して、自身の避難行動を見直しましょう。
◆私の広域避難カルテ作成の流れ
◇STEP1
まずは正しい情報を確認する前に、あなたの考えを「私の広域避難カルテ」のSTEP1に書いてみてください。分からない部分は想像で構いません。
◇STEP2
正しい情報を確認し、「私の広域避難カルテ」STEP2に記入しましょう。浸水深・浸水継続時間の確認には「防災ブック」や「浸水ナビ」を利用してください。
「まずは書いてみるんだね。私にもできそうだ。」
◇STEP3
正しい情報を踏まえて、もう一度どのように避難するかを「私の広域避難カルテ」のSTEP3に書いてみてください。
改善策の一例:
・浸水しない避難先を検討する
・避難先までの交通手段を変更する
・避難のタイミングを早める
◇STEP4
作成した「私の広域避難カルテ」をもとに、家族や地域の人たちと、災害時の対応について話し合い、適切な避難行動をとることができるように備えましょう。
マイ・タイムライン(※)の作成など、より詳細な避難行動を計画しましょう。
※マイ・タイムラインは、命を守るために一人ひとりが時系列で考える防災行動計画のことです
◇私の広域避難カルテ
あなたの情報を記入してみましょう
◇「浸水ナビ」を使って浸水深と浸水継続時間を確認しましょう
※QRコードは本紙をご覧ください。
※詳細は本紙をご覧ください。
・浸水深が0.5m以上となった時間(A):( )時間
・浸水深が0.5m未満となった時間(B):( )時間
・(B)-(A)=( )時間
カルテの(1)(3)「浸水継続時間」へ記入しましょう。
出典:浸水ナビ 国土交通省
【URL】https://suiboumap.gsi.go.jp/
問い合わせ:防災危機管理課
<この記事についてアンケートにご協力ください。>