摂津市の要支援・要介護認定者数は、介護保険制度が創設された2000年(平成12年)と比較して約4倍となり、4,000人を超えています。今後、いわゆる「団塊の世代」がすべて75歳以上の後期高齢者となり、85歳以上の高齢者人口が増加することが予測されます。
いつまでも元気にいきいきとした毎日を過ごせるよう、介護予防の取り組みに参加する2人に、インタビューをしました。
※QRコードは本紙をご覧ください。
◆健康の秘訣は、「体を動かすこと」「脳を使うこと」
・吉田さん(84歳)
定年退職した人が「毎日が日曜日でかなわん…」と言っているのを聞いて、自分は定年退職後も何かしたいと思い、大阪府の高齢者大学校で落語のコースを受講しました。元々人と話すのは苦手でしたが、そこからいろいろな出会いがあり、人と話す機会が増えました。
そんな中で、ふれあいの里で開催される「つどい場」にも参加するようになり、落語の知識を生かして、小話や得意な機械の操作など、スタッフとしても活動しています。
公民館でのカラオケ教室や「男性の体操教室」にも参加し、充実した毎日を過ごしています。
健康のために必要なことは、毎日「体を動かすこと」と「脳を使うこと」だと感じています。毎日の体操、ウォーキング、パソコンを使った脳トレをしています。また、所属する落語クラブのホームページ作成など、新しいことにもチャレンジしています。
◆参加する皆と一緒に頑張ることが励みに
・辻倉さん(90歳)
元々右足が悪く、それをかばって歩いていたせいか股関節が悪くなり、4年前には自分で立ち上がることもできず、自宅に閉じこもる生活でした。病院に行くにも娘に車で送ってもらっていました。
「元気リハビリ教室」に参加するようになって、皆が頑張っている様子を見て励みになりました。自分も頑張ろうと体操や筋トレなどを続けていくうちに立ち上がり動作や歩行が楽になり、自分で歩いて病院へ行けるようになりました。
元気リハビリ教室終了後は、保健センターからつどい場や健康づくりグループを紹介してもらい、週に2回は外に出るようにしています。また、元気リハビリ教室に参加し、いろいろ教えてもらってからは「体を動かさなあかん」と思うようになり、家でもベッドの上でできる自転車こぎ運動などをしています。
運動以外にもお肉を食べたり、好きなトマトをあえてそのまま丸かじりしたり、孫と交流したり、元気に毎日を過ごしています。
◆介護予防に関する取り組みの紹介
◇元気リハビリ教室
※令和6年6月より、「保健センター」に加えて、「ふれあいの里」で新たに開始
元気リハビリ教室は、日常生活で支障のある動作を改善するために、リハビリの専門職が一人ひとりにあったプログラムを作成し、3カ月間または6カ月間集中的に運動指導を行う教室です。要支援1・2または基本チェックリストでの基準該当者で、フレイルや整形外科的疾患で生活機能が低下している人が対象です。マッサージやマシンなどを使わず、日常生活で取り組める運動をしています。元気にいきいきと自立した生活を送られるよう、終了後も通いの場や、リハサロンなどを紹介しています。
※ケアマネジャーが介護予防ケアプランを作成した後の利用となります
◇通いの場
地域密着型の介護予防の取り組みで、高齢者の心身の機能低下を防止し、生きがいづくりにつなげることを目的としています。参加は自由ですので、どなたでも気軽に参加してください。個別の通いの場の状況については、問い合わせください。
・つどい場
皆で会話したり、体操や脳トレ、創作活動などを行ったりして楽しく過ごす場です。
参加費:100円(おやつ、飲み物代)
・カフェ型つどい場
身近な集会所で気軽に集まり、自主的に交流を行う場です。
※活動場所となる市立集会所の利用料を補助しています
・サロン・リハサロン
校区等福祉委員会が中心となり実施しているレクリエーションなどを通じて交流する場です。
・街かどデイハウス
いつまでも自立した生活を送られるよう介護予防などの活動に取り組んでいます。
参加費:800円(昼食、おやつ、飲み物代)
※前日までに要予約
・老人福祉センター
一人ひとりが健康で充実した生活を過ごせるよう「男性の体操教室」などの講座、いきいきカレッジの運営、同好会活動の支援を行っています。
※せっつ桜苑とふれあいの里の2カ所あります
◇こんな活動をしています
・体を動かす
・創作活動
・講座
◆あなたも参加してみませんか?
そのほかの介護予防や生きがいづくりに関する情報、通いの場の開催場所などについての詳細は、市ホームページ(右記QR)をご確認ください。
※QRコードは本紙をご覧ください。
また、地域包括支援センターでも、高齢者の総合相談窓口として介護予防に関する活動の紹介や相談を受け付けています!今回紹介した介護予防に関する取り組みについて、興味がある人はぜひ、ご連絡ください。
問い合わせ:高齢介護課・地域包括支援センター
【電話】06-6383-1377
<この記事についてアンケートにご協力ください。>