◆9月は認知症月間です
2025年には、65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると見込まれており、認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気です。
認知症の人の気持ちを知り、どのように生活がしたいか、どのように接してほしいか、認知症の人の立場となって考え、ちょっとした工夫や気遣いができれば、認知症の人もそうでない人もお互いに支え合って暮らしていくことができます。
今回、本人交流会などに参加している認知症の人にお話を聞きました。
・認知症を受け入れて生きる
認知症になり、新しいことを覚えることが難しく、人と会うことに不安を感じ、外出することが減るようになりました。認知症がよくなってほしいと神頼みすることもあります。だけど、一度しかない人生なので「できないこと」ではなく「できること」に目を向け、楽しく笑って過ごしたいと思っています。
・できないところは少し人に甘える
地域の仕事で集金額を間違えたことがあります。領収書もすべて使えなくなってしまいました。落ち込んでいる私に「そんなことくらい大丈夫よ」と明るくケラケラ笑いながら書き直してくれる仲間がいて、すごく助かりました。
みんな得意なこと、不得意なことがあります。「自分ができることは自分で、できないことは人に甘える」そうやって家族や友人、近所の人たちと良い関係を築き、一緒に笑って楽しく過ごしていきたいです。
・自分にしかできないことを
今後は、認知症になった自分だからこそできること、認知症カフェをやりたいです。
役割を持って、もう一度元気を取り戻したいと思っています。
◆(まずは知ること「知る」)認知症の理解を深める
市では、認知症についての正しい知識の普及を目的に「認知症サポーター養成講座」や「認知症ひとり歩き声かけ模擬訓練」を実施しています。
認知症についての正しい知識を持ち、認知症の人やその家族を温かく見守る応援者になりませんか。
興味のある人は、高齢介護課までお問い合わせください。
※開催日程などの詳細は、決まり次第、広報紙やホームページに掲載します
◇図書館での展示
認知症月間に合わせて、市内の図書館で、認知症に関する本の紹介などを行っています。
ぜひこの機会に、認知症に関する本に触れ合ってみてください。
◆(たくさんの人と繋がる「交流」)みんなと繋がる
「本人交流会」や「認知症カフェ」は、認知症の人や家族、地域の人、専門職などと交流することができる場です。介護のことや困りごとも気軽に話すことができます。
◆(活用してみよう「利用」)サービスを利用する
認知症状があり、ひとり歩きの不安がある人を対象に、ひとり歩きによる行方不明の際、早期に介護者のもとへ戻ることができるよう、次の2つのサービスを提供しています。
・認知症高齢者等ひとり歩き SOSネットワーク事業
高齢者などがひとり歩きによる行方不明の際、家族などの申し出により、市・摂津警察署・協力事業者のネットワークを活用して、広範囲で捜索します。
・認知症高齢者等ひとり歩き 見守り支援シール
ひとり歩きの不安がある人が身につけるものに貼るQRコード付のシールを交付しています。
発見者がスマホで読み取ると事前登録している連絡先に居場所などを知らせることができます。
※登録方法などについては、本紙24・25ページを参照してください
◆認知症の人やその家族を支える地域資源
認知症とともに、地域で暮らすための支援や取り組みをまとめた「認知症の人やその家族を支える地域資源~認知症になっても安心して暮らせるまち~」冊子を配布しています。
この冊子は、「認知症支援プロジェクトチーム」の取り組みの一環として作成しており、他にも認知症の人やその家族などへのさまざまな支援活動に取り組んでいます。
ぜひ同冊子を活用してください。
※市役所1階・高齢介護課、地域包括支援センターなどで配布しています(下記QRからダウンロードも可)
※QRコードは本紙をご覧ください。
問い合わせ:高齢介護課へ
◆認知症 本人交流会を知っていますか?
市では、認知症の人が集える「認知症本人交流会」を実施しています。同じ立場だからこそ共感でき、素直な気持ちを話すことができます。
家族の参加も可能です。本人とは少し離れたところで話しますので、日ごろ感じている思いを話すことができます。
・参加者の声
友人から「外に出た方がいいよ」とアドバイスされ、本人交流会に参加しました。最初は不安で、行くのもためらっていました。参加してみると、気兼ねなく話せる雰囲気でよかったです。心を開くと楽しい時間になりました。
・参加者家族の声
妻が認知症であることを周りには話せていませんでした。ここでは、近所の人には話しづらいことも伝えることができました。じっくり話を聞いてくれるので、話しやすかったです。同じ境遇の人の話を聞けたことで、自分だけではないんだと安心できました。
問い合わせ:地域包括支援センターへ
<この記事についてアンケートにご協力ください。>