~危険でした~
■昨年の豪雨による市内の状況
◇柏原市初の全域への避難指示
台風や地震など、大規模な災害が起きる度に早期避難の重要性が叫ばれますが、昨年、大雨の影響で市内全域に避難指示が発令されたことを、皆さん覚えているでしょうか。
令和5年6月2日、台風第22号の影響で暖かく湿った空気が梅雨前線に流れ込んだことにより、近畿地方は大雨に見舞われ、柏原市にも大雨警報が発令。大和川の水位は急激に上昇し、土砂災害や洪水の危険性が高まりました。12時35分には市内全域に避難指示を発令(柏原市としては初の事態)し、避難所や緊急避難場所を29カ所開設。ピーク時には、130人以上が避難をする状況となりました。その後、大和川の水位は15時の4.56mをピークに下降し始めたため、大規模な洪水には至りませんでしたが、道路肩崩壊、河川の護岸崩壊、道路冠水などの被害が60カ所にも上り、改めて自然災害の恐ろしさを感じさせるものでした。
◇令和5年6月2日の状況と体制
・9:02…前日からの降雨が強まり、大雨警報(土砂災害)発令
・10:12…大雨警報(浸水害)発令
・10:25…土砂災害警戒情報 発令
・10:33…洪水警報 発令
・12:00…市内土砂災害警戒区域内を対象に、【警戒レベル3】高齢者等避難 発令
(市内緊急避難場所14カ所開設)
・12:35…大和川の水位が急上昇し、市内全域に【警戒レベル4】避難指示 発令
(市内緊急避難場所15カ所追加開設、計29カ所に)
・15:00…大和川の水位が4.56mに達する、これをピークとして徐々に下降
・15:50…土砂災害警戒情報 解除
・17:28…避難指示 解除
~安心~
■避難所の備蓄・装備品の例
◇安心して避難してもらうために
避難所に配備している物資は、市民の皆さまに安心して避難していただくため、年々充実を図っています。その一部をご紹介します。
段ボールベッド:迅速に設置可能。災害時にも睡眠の支援が可能。
避難所用段ボールパーテーション:プライバシーを守り、個人のエリアを定めてトラブル予防が可能。
投光器:広い避難所においても、光源の確保が可能。
大型扇風機:熱気のこもる室内の空気を循環させることが可能。感染症対策としての換気にも利用可能。
給水タンク:緊急時に生命維持に必要な水を迅速に確保可能。
可搬式発電機(ガソリン式、ガスボンベ式):燃料により発電し、電源として使用可能。移動も可能。
組み立て式トイレ:水は必要としない。車いす利用者も使用可能。
ルームテント:避難所でのプライベートな空間を確保し、心身の休息が可能。
その他:食料(飲料水・アルファ化米・粉ミルクなど)、生活用品(ガスボンベ・紙おむつ・生理用品など)、毛布なども。
~募集~
■自分たちのまちは自分たちで守る
◇消防団員、男女問わず募集
団員は、普段は会社員・自営業・学生など、年齢も職業もさまざまな「本業」を持つ一方で、非常勤特別職の地方公務員として防火・防災活動に取り組んでいます。まちを守るには皆さまの力が必要です。
入団資格:市内在住で年齢18歳以上、健康明朗な方
活動内容:((1)は男性のみ、(2)(3)は男女とも)
(1)火災や事故、災害発生時の消火・人命救助・避難誘導・交通整理など(消防署員と協力)
(2)応急手当・簡易担架作成・AEDの使い方などの指導
(3)各種消防訓練や研修などへの参加
待遇等:年額報酬・出動手当・公務災害補償・退職報償金(5年以上勤務)を支給する他、活動に必要な被服などを貸与
問合せ:危機管理課
【電話】072-972-1529
■特報 Special News
広域化に伴い大阪南消防組合が新部隊を創設、その名も
Super Rescue スーパーレスキュー
広報2月号でお知らせしたとおり、柏原市を含む8市町村で構成される「大阪南消防組合」が発足、この4月から運用開始しています。
広域化に伴い、新たに「風水害対応高度救助機動部隊(通称…スーパーレスキュー)」を創設しました。これにより、今後発生が予想される南海トラフ巨大地震への備えや、毎年被害に直面している風水害・土砂災害への対応力向上が期待されます。
◇活動報告/職員インタビュー
「いち早く駆け付け全力で救助、そのために日々訓練」
大阪南消防局 警防部 警防課 主幹
(風水害対応高度救助機動部隊長)
中村 亮
風水害対応高度救助機動部隊は、その名のとおり風水害などの自然災害に対応できる部隊で、柏原市を含めた大阪南消防局管内のみならず、災害が発生すれば、緊急消防援助隊として日本全国に派遣されます。最近では、金剛山での山岳救助に出場し、夕方から翌朝まで要救助者の救助活動に当たりました。
通常の救助部隊との大きな違いは、高度救助資機材を保有していること。がれきなどで人が入れないようなところでも、細い隙間などから内部を確認できる画像探査機や、見えないところでも、高感度のセンサーで要救助者の発する振動や音を検知できる地中音響探知機といった特殊な機材を使い、厳しい状況や難しい救助にも対応できます。また、大規模な現場などで複数の救助隊が活動する際には、高度救助機動部隊が他の救助隊の指揮を執ります。
我々は、柏原市を含めた大阪南消防局管内で、救助を必要とする住民の元にいち早く駆け付け全力で救助する。そのために日々訓練に励んでおります。
◇訓練風景(※本紙写真参照)
◇大阪南消防組合/情報発信中
・ウェブサイト
・Instagram(※本紙二次元コード参照)
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