◇本市の中学生の状況
◇国語
平均正答率は72.6%(全国…69.8%)で、全国を上回る結果でした。領域別にみても、「話すこと・聞くこと」の領域のみ全国平均を若干下回っていましたが、おおむね良好な結果でした。今後も、話す・聞く・書く・読むのそれぞれの活動を、バランスよく授業の中に取り入れ、言語能力の育成に励んでいきます。
◇数学
平均正答率は54.9%(全国…51.0%)で、全国を上回る結果でした。ただし、「データの活用」の領域のみ全国平均を下回る結果でした。
設問別にみると、「複数の集団のデータの分布の傾向を比較して捉え、判断の理由を数学的な表現を用いて説明することができるかどうかをみる」問題の正答率が28.5%(全国…33.6%)と低い結果でした。無解答率も24.3%(全国…22.8%)と非常に高く、課題がみられました。
解答類型をみると、箱ひげ図のどこに注目してデータを分析すればよいのか理解できていない生徒が多数いると考えられ、本設問のように、複数の集団のデータの分布の傾向を比較して捉え、判断の理由を数学的な表現を用いて説明するといった経験が不足していると推察されます。
指導に当たっては、日常生活や社会の事象などを題材とした問題などを取り上げ、統計的に問題解決するといった活動の充実を図る必要があります。問題を解決するために計画を立て、必要なデータを収集して分析し、傾向を捉え、その結果を基に批判的に考察し判断するという一連の活動を充実させ、統計的な問題発見・解決の過程のよさに気づくことができるよう指導改善を図っていきます。
◇英語
平均正答率は53.1%で、全国平均を大きく上回る結果でした。設問別にみても、17問全ての問題において、全国の正答率を上回っており、良好な結果でした。小学校における英語専科教員の配置や、教育特例校制度による小学校低学年からの「英語活動」など、本市では早い段階から英語に慣れ親しむための取り組みを推進しており、その成果が表れていると考えられます。今後も、9年間を見通した英語教育の充実を図っていきます。
[生徒質問紙]
学習面では、「1、2年生のときに受けた授業で、コンピュータなどのICT機器をどの程度使用しましたか」の項目において、「ほぼ毎日」「週3回以上」と回答している割合が全国よりも高く、「週1回以上」を加えると96.7%が使用していると回答しています。昨年度よりもICT機器の使用頻度が高く、授業におけるタブレット活用が全国比較において進んでいる状況にあります。GIGAスクール構想において、1人1台タブレット端末の活用率という観点から一定の成果がみられました。
生活面では、「困りごとや不安がある時に、先生や学校にいる大人にいつでも相談できますか」の項目において、肯定的に回答した生徒の割合が61.8%(全国…66.4%)と低い結果でした。学校で安心して過ごすことができていない生徒がいると推察されます。学校が、誰にとっても安心して過ごせる場所となるためには、教職員が、日頃からアンテナを高く保ち、生徒の小さな変化やSOS信号を察知することが肝要です。また、日常的なあいさつや声かけ、励ましや称賛など、温かい関わりを積み重ねることが、生徒との信頼関係の構築につながるとともに生徒の成長の支えになると考えられます。生徒にとって、学校が安心・安全な居場所となるよう、今後も生徒が悩みなどを相談しやすい環境づくりに努めていきます。
問合せ:学校教育推進課
【電話】754・6293
<この記事についてアンケートにご協力ください。>