Q:暑さ指数とは何ですか?
A:最近熱中症の季節に「暑さ指数」という言葉を耳にします。暑さ指数はWBGT「湿球黒球温度」といい、熱中症を予防するために昭和29年にアメリカで提案された指標で、環境省では「熱中症指数」と通称されます。熱中症危険度の予想、予防に役立てるために体と外気との熱のやりとり(熱収支)に影響の大きい3つの要素「湿度」「輻射(ふくしゃ)熱など周辺の熱環境」「気温」を取り入れて算出された指標です。日本では令和3年に環境省が公表し、運動や労働環境の指針としています。熱中症予防の日常生活に関する指針は下記のとおりです。
5年度の5~9月の熱中症救急搬送患者数は約9万人でその半数以上が65歳以上の高齢者で、発生場所は住居が最多です。高齢者は暑さを感じにくく、熱放散機能が低下し熱がこもり、体の水分が減少して脱水や熱中症になりやすく、重症化しやすいです。ご自身で体調不良を訴えないことも多く、周囲の方のサポートが必要です。今年も厳しい夏が予想されています。適切なエアコン使用、水分摂取などを基本として気象情報にも留意し、熱中症予防を心がけてください。
■危険(31以上)
全ての生活活動で危険性があり、高齢者は安静状態でも発生する危険性が大きい。
■厳重警戒(28以上31未満)
外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意。
■警戒(25以上28未満)
中等度以上の生活活動で危険性があり、運動や激しい作業をする際は定期的に休息を取ることを推奨。
■注意(25未満)
強い生活活動で危険性があるが、一般には危険性は少ない。
※指数33以上で熱中症警戒アラートが発表。
今年から熱中症特別警戒アラートが新設。
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