令和元年7月6日、百舌鳥・古市古墳群が、令和初・大阪初の世界遺産に登録されました。
登録から5年が経った今、もう一度その価値と魅力をお伝えします。
■世界遺産として認められた価値
百舌鳥・古市古墳群が世界遺産として認められたその価値を要約すると、「日本古代の古墳文化を代表し、この時代の社会政治的構造、社会的階層差及び高度に洗練された葬送体系を証明し、歴史的に重要な時代における社会階層の形成上、顕著な役割を果たした。」という内容です。また、その価値を支える要素が細かく評価されていますが、その先は学術的で難しい話になってしまいますので、今回は、古市古墳群の特に市内にある古墳の魅力をお伝えします。世界遺産としての価値を詳しく知りたい方は、百舌鳥・古市古墳群のホームページをご覧ください。
▽5周年記念イベント!
みんな、遊びにきてや!
■古市古墳群の魅力
▽登れる古墳!
市内には大小さまざまな古墳がまちなみに溶け込んでいます。人口密度ならぬ古墳密度はおそらく日本一ではないでしょうか。たくさんあるだけではなく、津堂城山古墳や古室山古墳をはじめとした中に入って墳丘に登ることができる大きな古墳があることも特徴です。墳丘に登ることができるからこそ体感できる古墳の大きさ、古墳からの景色など、ぜひその空気を味わってみてください。
▽四季折々の表情!
古墳には、植物や生き物が存在し、季節によってさまざまな表情を見せます。春には各古墳の桜や津堂城山古墳の菜の花などがとても綺麗に咲きます。残念ながら現在は見ることができませんが、以前は夏になると、仲哀天皇陵古墳の濠に「仲哀蓮」が一面に咲き誇り、幻想的な風景を魅せてくれていました。また、古墳では虫や鳥をはじめ多くの生き物を見ることができます。仲哀天皇陵古墳では、冬にはマガモ、オナガガモほか、多数の渡り鳥が飛来します。ぜひ古墳からの季節の変化を感じ取ってみてください。
▽魅力的な出土品の数々!
津堂城山古墳から出土した「水鳥形埴輪」は国内で最も古く最も大きい水鳥形埴輪で、国の重要文化財に指定されています。また、岡古墳から出土した「船形埴輪」も国内最大級の大きさを誇ります。埴輪だけでなく、重要文化財である「修羅」をはじめ、ほかにも鉄製の武器や武具、鏡などの多種多様な副葬品が出土しています。このように魅力的な出土品が数多くあることも古市古墳群の魅力の一つとなっています。ぜひお気に入りの文化財を見つけてみてください。
33ページのふじいでら歴史紀行でも世界遺産登録について掲載しています。ぜひご覧ください。
問合先:文化財保護課世界遺産担当(6階(65)番窓口)
【電話】939・1419
<この記事についてアンケートにご協力ください。>