■戦争を自分ごととして捉えるための平和学習
第三中学校の三年生は、戦争の悲惨さや恐ろしさ、そして平和の大切さについて学び、自分たちに何ができるかを考えることを目的に、平和学習を行っています。
今年度は、まず、各クラスで映画「さとうきび畑の歌」を鑑賞し、沖縄戦の悲惨さや戦争の理不尽さについて学びました。その後、当時の状況を記録した映像や資料を通じて、沖縄戦の経緯や実態について学習しました。修学旅行先でもある沖縄は、観光地として知られていますが、当時は鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊に自分たちと同世代の子どもたちが従軍し、多くが犠牲になったことを学びました。また、戦争を生き延びた人々が、70年以上経った今も自らが生き残ったことに苦悩していることも知り、観光地とは異なる沖縄の一面に触れました。
次に、「平和のカタチ」という作文を通じて、戦争の事実を知るだけでなく、そこから自分たちが行動することの重要性を学びました。修学旅行に向けて実行委員を募り、休み時間や放課後を利用して沖縄について調査し、しおりを作成しました。また、平和祈念式で捧げる千羽鶴を全校生徒でつくるために、一・二年生にも協力を呼びかけ、全校集会でアピールを行いました。朝礼を利用して実行委員が各教室を訪れ、その意義を伝えた上で、全校で協力して千羽鶴を折りました。
修学旅行当日には、平和祈念公園、ひめゆり平和祈念資料館、ガマを訪れ、これまで学んできた戦争の悲惨さを直接見て学びました。そして、一・二年生の思いも込めて平和の礎(いしじ)で平和祈念式を行いました。
夏休み中の平和登校日には、修学旅行までに学んできたこと、また当日に見聞きし感じたことを全校生徒の前で発表しました。平和学習の報告を一・二年生も真剣に聞いてくれ、平和のバトンを後輩たちに渡すことができました。
三年生はあと数カ月で卒業を迎えますが、これらの学びを基に、卒業後も平和な社会をつくるために自分たちに何ができるかを考え、行動に移せる子どもたちに育つようこれからも取り組んでいきます。
※貝塚市では、市内のすべての小・中学校、義務教育学校で平和学習を行っています。
問合せ先:学校教育課
【電話】072-433-7113
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