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【たかつき歴史アラカルト122】ジビエ料理の始まり

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大阪府高槻市

食欲の秋となりました。旬の食材をおいしく食べるにも煮る、焼く、炒めるといった調理が必要です。現代では包丁や鍋、フライパンなどさまざまな調理器具がキッチンにあふれています。では、最も古い時代の調理とはどういったものだったのでしょう。
話は今から2~3万年前にまでさかのぼります。高槻に初めて人類がやってきたその時代は旧石器時代と呼ばれ、人々は、大型のシカなどの獲物を追い求め、移動し、狩りをすることで生活していました。三島高校(今城町)の周囲に広がる郡家今城遺跡は、そうした狩人たちのキャンプ跡です。遺跡からは、狩りに使った石やりに加え、焼けてバラバラに砕けた石がいくつも見つかりました。
海外の民族の例では、焼け石は調理に使ったと考えられています。焼け石を用いた調理法はいくつかありますが、動物の肉を葉っぱで包み、熱した石で覆うように調理する説が有力です。「石蒸し調理」などと呼ばれますが、今でいうオーブンと考えてよいでしょう。
単に「肉をオーブンで焼いて」と聞くと簡単そうですが、当時は毎日獲物が捕れる保証もない厳しい環境です。そうしたことを想像すると、このジビエ料理のおいしさは、ひとしおだったことでしょう。
(今城塚古代歴史館)

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