スポーツ・ハラスメント(スポハラ)とは、スポーツの現場において、暴力、暴言、ハラスメント、差別など安全・安心にスポーツを楽しむことを害する行為のことを言います。スポハラをなくすために、周囲の大人や保護者の皆さんができることを考えてみましょう。
■スポハラについての相談窓口
○日本スポーツ協会 スポーツにおける暴力行為等相談窓口
【電話】03-6910-5827
(毎週火・木曜13:00~17:00、年末年始・祝日除く)
無料で相談可。ウェブは24時間受け付け。
○みんなの人権110番
【電話】0570-003-110(平日8:30~17:15)
■スポハラについて知ろう
ハラスメントは「嫌がらせ」を意味する言葉です。スポーツにおける嫌がらせとはどのようなことを指すのか、まずは知ることから始めましょう
◆スポハラの背景・現状
暴力行為は、スポーツに限らず法律違反だという理解が進んでいて、減少傾向です。一方で指導者の暴言や嫌がらせ、無理強いをするなど、暴力行為以外のスポハラの相談件数は増えています。
「ちょっとぐらい厳しくしないと強くならないよ」「自分は怒鳴られながら強くなった」と、過去の経験からスポハラを否定できずにいる指導者や保護者は少なくありません。
○日本スポーツ協会 相談内容内訳(年度別)
※構成比は小数点以下を四捨五入。合計しても100にならない場合あり
※日本スポーツ協会のホームページから3年分を抜粋して加工
○被害者内訳(令和5年度末現在)
※日本スポーツ協会のホームページから引用
○相談件数(年度別)
※日本スポーツ協会のホームページから3年分を抜粋して加工
◆愛のムチは「単なる無知」
○罰を与える指導はやめよう
同じミスばかりするなど集中力がないときに、たたいたり怒鳴ったりすると、言うことを聞いて練習がうまくいった。だからスポハラにはメリットがあると考える指導者がいます。でも、罰を与えて行動を変えるのは、動物を調教する方法と同じ。罰を与えるのではなく、子どもが自ら考え成長できる指導方法はたくさんあります。愛のムチは今や「単なる無知」です。
◆なくすために保護者がどう関わるか
指導者によるスポハラは、第三者の目が届きにくい環境の中、周囲から期待されてプレッシャーを感じてしまったり、強くなるために必要なことだと正当化してしまったりしたときに発生しやすいことが分かっています。指導者の意識・行動の見直しが必要ですが、それだけではなく、保護者や社会全体で「NO!スポハラ」と言える環境に変えていくことも必要です。
○スポハラが発生しやすい状況
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