私たちの生活を豊かに彩ってくれる芸術・文化活動。何が人をひきつけるのか、キラリと輝く皆さんにその魅力を聞きました。
■俳句
◇五感で彩る17音 季節の一瞬を切り取って
俳句には、景色の良い所に出掛けて作句する「吟行」という楽しみ方があります。仲間と共にハイキングしながらアイデアの種を拾い集めて作句するのですが、みんな同じ道を通って同じ景色を見ているのに、全く違う句が出来上がるところが面白いです。見て感じたことは人によって違いますし、自分だけが見た一瞬の場面を切り取っているからかもしれません。五七五のたった17音でその人の個性がはっきり出るところが、俳句の魅力です。
良い俳句を作るには、季語の現場に出掛けることが大事です。流れる水の冷たさを感じ、虫の鳴き声に耳を傾け、自然の空気をたくさん吸い込む。良い俳句に出合うと、情景が浮かんできたり、音が聞こえてきたり、香りがしてきたりすることがあります。そんな句を簡単に作れたら良いのですが、俳句の上達の道は「多作多捨」。たくさん作って、客観的に眺めては捨てて、磨きをかけていく。大変そうに感じるかもしれませんが、その分自然に触れる機会も増えるので、自然を愛する気持ちも増して、言葉を豊かにしてくれます。
今は歳時記を持ち歩かなくても、スマートフォンなどで簡単に季語を調べられます。散歩のときなどに良い風景を見つけたら足を止めて、季語を調べてぜひ一句詠んでみてください。花や草木、虫などに親しみを持つようになって、いつもの道が違った風景に見えてくるかもしれません。それが、俳句をたしなむ第一歩です。
●教えてくれた人
高槻市俳句連盟
岩出くに男さん
◆俳句を始めたい人は
日時:毎月第1水曜
場所:市内各所など
・YouTubeで動画も公開中
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問合せ:【電話】687-0552(イワデ)
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