60歳前後は、定年退職や子どもの独立などがあり、環境や過ごし方に大きな変化が訪れやすい時期です。これまで日々やってきたことが一区切りし、空いた時間。その過ごし方の選択肢に、新しく「働く」ことを入れてみてはいかがでしょうか。働くことは元気のもと、さらに健康・長寿にもつながります。
・何をして過ごせばいいの?
・誰に相談すればいいの?
・どんな仕事があるの?
・高齢でも働くことができる?
・前職のスキルや経験生かせる?
・収入面も大丈夫?
「新しい世界へチャレンジ」
「毎日いきいき」
「楽しみながらできる範囲で」
■働く時間よりも長い「自由時間」
人生100年と言われる時代。長寿命化が進み、会社で働く時間よりも退職後の自由時間の方が長くなる、という人もいます(下図)。皆さんはその自由時間をどう過ごしますか。趣味や友人との時間を増やしたい人、もっと家族と過ごしたい人、社会貢献したい人、健康維持に努めたい人など、さまざまです。
そのような中、近年、自由時間を活用して「働く」人が増えています。
■働く人、増えています
高齢者の就業率は上昇傾向です。右グラフからは、今や65~69歳で2人に1人、70~74歳で3人に1人が何らかの形で働いていることが分かります。
健康や家族の事情などの理由で、働きたくても働くことができない人もいます。一方で、この傾向の要因は、人々の過ごし方に関する考え方が変わってきているのだとも考えられます。
一昔前は、あまり聞かなかった定年退職後の再就職ですが、今では当たり前のようになっています。人手不足による雇用ニーズや働き手側の経済面の不安などだけでなく、社会とつながりたい、健康・長寿のために元気であり続けたいという希望なども要因となっています。
高齢者の就業率の推移 男女計
「高齢者の就業」(総務省統計局)を加工して作成
■働くことのメリット
働くことでやりがい・生きがいといったモチベーションが得られ、社会とつながることで仲間づくりができます。それだけでなく、収入も得られ、経済的な面で生活の安心につながります。
働くことは、認知機能や身体機能を活発化させ、働く人は比較的長く健康でいることができると言われています。
○高齢期に働くことで得られるもの
(1)やりがい、生きがい
社会的な役割・貢献しているという実感を得られる
(2)人間関係
職場の仲間ができて、孤立・孤独を回避できる
(3)収入
プラスアルファの収入を得られ、生活に安心感
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