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健康な体で毎日生き生きと暮らすために。日常生活に取り入れやすい健康づくりのポイントを紹介します。
※すこやかエイジング講座にも参加しましょう(本紙16~18ページに関連記事)
●今月のガイド
長寿介護課・歯科衛生士 中田楓さん
お口には、食べる、話す、笑うなど生活を豊かにする機能がたくさんあります。お口の健康づくりに役に立つ情報を分かりやすくお伝えしていきます。
■災害時に備える口腔ケア
災害関連死のおよそ4分の1が肺炎であることをご存じですか。災害時の生活は、断水などで歯磨きや入れ歯のお手入れが後回しになってしまい、口腔内で細菌が繁殖して誤嚥(ごえん)性肺炎などを発症する人が多くなります。加えて水分を取りにくい状況になると、お口が乾燥してさらに口腔内感染を起こしやすくなります。
いつ起こるか分からない災害。日頃から取り組んでおける対策があります。
▼Point お口の乾燥を防ぐ唾液について知ろう
唾液はお口の乾燥を防ぎ、たくさんの効果(右図)を得られ、災害時の健康維持にも重要です。よくかんで食べる、お口の体操を行う、唾液腺マッサージをするなど、唾液の分泌を促すことでお口の潤いと清潔を保つことができます。
○唾液の効果
・消化を助ける
・味を感じやすくする
・細菌から防御
・虫歯を防ぐ
・飲み込みやすくする
唾液腺は3カ所あります
※詳しくは本紙をご覧ください。
▼Check 普段からできる 2つの対策
(1)お口が潤う「唾液腺マッサージ」
手を添えて各10秒間、刺激するようにマッサージします。各箇所1日3回を目安に、食事前に行うと唾液の分泌が促進され、食べ物が飲み込みやすくなるのでおすすめです。
○耳下腺
指数本を耳の前(上の奥歯あたり)に当て円を描くようにマッサージ
○顎下腺
顎のラインの内側のくぼみ部分3・4カ所を順に押していく
○舌下腺
両手の親指をそろえて顎の中心あたりの柔らかい部分を押していく
(2)「口腔ケアボトル」を防災バッグに準備
断水などで、水が十分に使えない状況でも使用できるお口のケアグッズがあります。少量の水でもしっかりケアできるよう、まとめて準備しておきましょう。
○口腔ケアボトルの作り方
・歯磨きシート
・キシリトール配合のガム
・洗口液(ストレートタイプ)
・歯ブラシ
・歯磨きジェル
・歯間ブラシやデンタルフロス
・入れ歯洗浄剤 など
Point:
水が少ない環境では歯磨きシートで口腔内全体を拭ってから、ガムをよくかみ、唾液をたくさん出して口腔内を潤しましょう。水筒は入れ物としても、コップとしても使えて便利です。
・お口の体操動画を公開中。一緒にやってみよう
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問合せ:長寿介護課
【電話】674-7881
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