■公助 町で備える
◆町の防災対策について役場の防災担当者に聞いてみた
「三宅町が行う防災への取り組み」「災害時に向けて住民が備えるべきこと」について話してくれたのは、総務課の内野孝彦係長。災害が起こった時に職員を参集、避難所開設の指示や情報収集、住民への情報提供など災害発生時に活動するのが総務課の役割です。
○すべての自治会に防災士を
「防災士」とは防災に対する知識や技能を持つ人に付与される資格。災害時のみならず平時からその知識を活かして防災のリーダーとして活動する頼もしい存在です。町は「全ての自治会に防災士を1名以上配置する」ことを今年度の目標とし、「三宅町防災士養成補助金事業」を実施します。具体的には、自治会から推薦いただいた方の防災士資格取得に向けた講座受講に対し、補助金を給付する制度となっています。今後は「防災士の方に地域コミュニティと行政との橋渡し役になって欲しい。ゆくゆくは地域での避難訓練など防災意識を高める場でも活躍していただきたい」と、内野さんは期待を込めます。
○全庁で地震に対する研修の実施
災害に対する町職員への研修として、今年6月5日には、地震に対する研修を庁舎内で実施。「三宅町は水害に対する意識は高いが、地震に関してはまだまだ弱い所がある」(内野)という理由で開催された研修では、一般財団法人消防防災科学センターから講師を招き、町内ではどういった地震発生の可能性があるのか、発生時に起こる自分の周囲や地域の状況などを情報共有しました。参加した職員も「今回の研修で実際に自分ごととして、地震発生を想像する時間をつくれたというのは大きかったです」と話すなど、有意義な機会となりました。
◆防災行政無線で情報発信
三宅町では災害時の情報伝達手段の一つとして防災行政無線を運用し、屋外スピーカーから防災情報を住民の皆様に発信しています。周囲の建物や気象条件によっては聞こえない場合や聞き取れない場合には、下記の事業をご利用ください。
○01 防災行政無線戸別受信機貸与
戸別受信機の貸し付けを行っております。戸別受信機を設置することにより、放送内容を家の中で聞くことができます。
問合せ:総務課
【電話】0745-44-2001
○02 テレホンサービス
放送を聞き逃した場合は以下のフリーダイヤル(通話無料)におかけ頂くと、直前の放送内容を24時間確認できます。
【電話】0800-200-0912
◆感震ブレーカー設置の補助
町では、感震ブレーカー等を設置する世帯に対し、設置に係る経費の一部を補助する事業を実施しています。感震ブレーカーとは、地震や火災が発生したときに、通電による出火の防止対策として有効的なものです。三宅町の補助対象となる感電ブレーカーは、下記の3種類となります。
※装置等への補助については、条件がありますので、総務課までお問い合わせください。
■自助 一人ひとりで備える
◆日頃から一人ひとりが災害の知識をもつ
現代ではインターネットが普及し、どんなことが災害時に起こるのか、どういったものが必要なのかを簡単に調べられます。家族や地域の方と共に、いざという時の行動計画を立て、シミュレーションしておくことが一番の「防災活動」といえるでしょう。
◆避難場所の確認はハザードマップや防災マップが便利です
平時から、避難場所や避難場所までの経路に危険な場所がないか確認が重要です。また、家にいるとき、職場・学校にいるときに被災した場合の避難場所も確認してください。
町では、災害が発生したときの避難場所や日頃の備えに役立てられるように、「地震」「洪水」のハザードマップを作成しています。マップは、町ホームページからダウンロードできます。ぜひ、ご活用ください。
◆普段の生活を想像しながら非常持出品・備蓄品の準備を!
災害が起こったら、水道や電気・ガスといったライフラインが使えなくなったり、食料や薬などが簡単に手に入らなくなったりします。
被災したら何が必要か、乳幼児、妊婦、高齢者、ペットなど家族構成によって備える物はさまざまです。被災後の生活を想像して非常持ち出し品・備蓄品(※)を備えてください。
※…「非常持出品」は防災バッグなどにまとめておいて、避難するときにさっと持ち出す物。「非常備蓄品」は家に備蓄しておく物。
○非常持出品リスト
・現金・貴重品
・衣類・靴
・懐中電灯・ラジオ
・防災ずきん・ヘルメット
・米、缶詰やレトルトなどの食料品
・飲料水(ペットボトルに貯蔵)
・卓上コンロ(ガスボンベ)
・毛布・寝袋
・バケツ・携帯トイレ・洗面用具
・救急医薬品
○家族構成によっては必要な物
・赤ちゃん…ミルク、哺乳瓶、授乳ケープ、離乳食、調乳・洗浄消毒用具、紙おむつ、おしりふき など
・ペット…ペットフード、水、動物の常備薬、トイレ用品、首輪・リード など
■こんなところに!?編集後記
インタビューを担当した山川です。お話の中で聞いた「三宅は水害が起こりやすい土地。昔の人も災害と上手に付き合ってきた」という言葉が印象深いです。災害を0にするのは不可能だからこそ、普段から意識して備える事で被害を少なくすることが災害と上手に付き合うために必要なのだと感じました。早速、マイ避難計画を作ってみます!
<この記事についてアンケートにご協力ください。>