■一般質問
◆南海トラフ地震に備えて住宅の耐震診断があるが、その住宅補強や、耐震シェルターなどに係る補助も行ってはどうでしょうか。(玉置議員)
◇答弁
村では耐震シェルターの補助金について、現在制度がありませんが、県内には補助制度がある団体(香芝市・田原本町・斑鳩町・王寺町・三郷町・大和郡山市)もあります。村につきましても、他の団体の制度を参考としながら、今後研究して行きたいと思っています。
8月8日に南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」が発令されました。これまでに政府の地震調査委員会は、地震の発生確率を30年以内は80%、40年以内は90%と発表していますが、なかなか対応ができていなかったと改めて感じています。
そういう中で、役場など公的な建物は耐震が進んでおりますが、個人が多くの時間を過ごす個人の住宅については、なかなか耐震がされていません。耐震の工事をすると大変な金額になるのは明らかだと思います。人の命を守らないといけないという点では、ご提示いただいた耐震シェルターの考え方や補助の仕方については検討させていただきたいと思います。
またハード面に加えて、「とにかく逃げる」という考え方やソフトの部分、避難関係の展開・訓練についても、しっかり浸透させていきたいと思っています。
◆今年は耕作地において、猿の被害が多く発生していますが、どのような対策を考えているかお伺いします。(温井議員)
◇答弁
村では猿の被害対策として捕獲・防御・追い払いの対策を要として考えています。
捕獲については、本年度より駆除員が猿を駆除した際に支払う報償金について、前年度より上期は5千円、下期は2千円の増額を行い、捕獲の奨励をしています。
防御については、現在電気柵や網で畑を囲う費用の補助をしていますが、今年度は電気柵をしていても畑の中に侵入される事例も出ています。一方で網を使った支柱の上部にしなやかに曲がる素材を使うことで、猿が中に入れない手法があり、効果があると聞いています。普及を進めるためにも、現在補助要綱に定めている電気柵とワイヤーメッシュの補助率を適用させるように補助要綱を改正したいと考えています。
追い払いについては、市販のロケット花火よりも強力な花火「動物駆逐用煙火」を使用することが効果的だと考えています。猿の群れが来ている時に合わせると半月位の追い払い効果があると販売業者から聞いています。ただし強力な花火であるため、販売には2時間程度の講習を必ず受けてもらう必要があり、村内でも講習会を開き使用する村民の方々が安全に使用できる体制を構築したあと、販売をしてもらえないか調整を行っているところです。
猿は動物の中で利口な部類に入ります。被害を少なくすることは、簡単にはいかないと思いますが、村としても有効な方法がないか調査し、実行に移してまいりたいと考えています。
◆村内の人口が減少し、5年後、10年後の地域を考えると強い危機感を持ちます。村では字の消滅対策をどのように考えているかお伺いします。(松葉議員)
◇答弁
考え方として、全ての基本は大字であり、大字の存続があっての自治体であるという認識を持っています。その大字の現状として、担い手となる人の数が少ないことが、大きな課題であると感じています。
一方で1つの大字で解決できない課題を有機的な繋がりとして、複数の大字の連携を図りながら解決していく取り組みが大字の発展対策の1つとなり得ると考えています。
代表的な取り組みを「命を守る」という観点から展開を進めていきたいと考えています。具体的には、住民の皆さまが主体となり、大字ごとに地域の特徴に見合った防災の取り組みを考え、取り決めを定める地区防災計画の策定があります。その計画の策定について、1つの大字だけでは策定が難しい場合には、近隣の大字と連携した形で防災計画を策定するなど、大字の連携も必要になってくると思います。その取り組みについて村がコーディネートし、しっかりとサポートをしていく形を確立したいと考えています。防災を切り口として、村から積極的に大字とのコミュニケーションを図りにいくことが大字の発展対策の1つとなるよう、注力していきます。
◆役場職員の退職が続いており、退職者が出るにつれ、職員の負担も増加してきています。今後の業務事業等の見直しなども必要ではないでしょうか。(中議員)
◇答弁
限られた人数の中で安定かつ質の高い行政サービスを提供していくためには、事務事業の見直しを必ずして行かないといけないと認識しています。国や県からの調査依頼では、類似する内容の調査依頼が複数回くることもあります。その部分については国・県に対して集約して事務量の軽減に向けた要望を行っていきたいと考えています。
また、設計などの業務で職員が対応している部分については、業務委託などを検討したいと思っています。特に今後は事務の省力化に向けた取り組みの推進という形で、ペーパーレス化や電子決裁の導入、AIの活用などを検討していきたいと考えています。
◆小山手村政1期目が終わろうとしています。4年間の振り返りをお伺いします。(千葉議員)
◇答弁議員から通告をいただき、これまでの振り返りを行いました。
村長就任時はまさに新型コロナウイルス感染症と真正面から対峙しないといけない局面でした。以降、止むことなく新型コロナウイルス感染症が全国的に拡大し、収束という言葉が到底及びもつかないような状況が長く続き、村民の皆様や事業者の皆様にとって本当に不安で前が見えない日々が続いたと思っています。
そうした中で行政は、1日でも早く村民の皆さまに安心して暮らしていただけるよう感染症に強い十津川村を創るという意識でさまざまな取り組みを行いました。
また、徹底した感染拡大の防止を行うのと同時に、確実な社会経済活動推進の両立、この2つの課題を最優先、かつ最重要課題として、皆さまのご協力のもと、村民の皆様の命・暮らし・仕事を守るための取り組みを行いました。
■永年議員表彰
この度、千葉浩一議員が議員在職25年の表彰を受けました。
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