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議会だより 令和6年 第3回 山添村議会定例会の結果(5)

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奈良県山添村

〔質問〕大谷敏治 議員
▽防災行政について
1.地域防災計画において、設備の充実による避難施設としての機能強化に努めるとされている。今年のような猛暑の際、必要となるエアコンの設置やそれを使用できる発電機の設置、電源供給車の活用、人工呼吸器など在宅で医療ケアを受ける方々の命を守るための電源確保は大変重要であり、被害想定結果を踏まえると不足していると考えるが、ご見解をお伺いしたい。
2.南海トラフ地震臨時情報を受け、日本全国で水の買いだめが発生したことは記憶に新しい。平成31年3月議会定例会における災害井戸に関する一般質問において、山添村に適した制度を検討していきたいと答弁されたが、その後わが村に適した制度は検討されたのかお伺いしたい。
3.災害への対策を適切に行い、被害を少しでも減らすためにも、村民への情報伝達や注意喚起の必要性はますます高まってくる。現在の防災行政無線は耐用年数を迎えると考えるが、今後の方向性をお伺いしたい。

〔答弁〕野村 村長
まず、災害時の電源確保について、一部地区で停電が発生した場合、まず必要最低限の電源を確保できる避難所に避難いただく予定であり、その上でやむを得ず停電の避難所を使用する場合は、村で所有の燃料式発電機を活用し電源の確保を行う予定である。また、医療ケアを受けている方には、村外の被災されていない医療施設等の受け入れを検討したいと考えている。
次に災害時における井戸の活用について、一部地区で水道施設が被災した場合、まずは被災をしていない水道施設から給水を行い、早急に被災した水道施設の復旧に努めたいと考えている。各ご家庭の井戸については、個別の調査は行っていないが、災害時「共助」の観点から近隣、その他の方に解放いただければ、村としても大変ありがたく思う。
次に防災行政無線について、来年度以降、設備の更新を検討している。今までの個別受信機からの音声での情報伝達に加え、最近のデジタル化に伴いスマートフォンなどの情報端末への情報発信も検討しているところである。災害時の情報伝達の重要性を考慮し、防災無線の更新を行っていく。

〔質問〕野村信介 議員
▽馬尻山の今後について
馬尻山のゴルフ場建設計画跡地では、今までに、開発を目指す事業者が土地を転売しながら、巨大な計画を掲げて、村民に多大なる不安を与えてきた。住民にとって、無謀な開発に晒(さら)されることなく、水源地として、また、自然環境を保持し、災害が発生しにくい状態が保証されることは、長年の悲願である。村民に幸福をもたらすような跡地利用計画は、村にはないのか。

▽山添分校の今後について
8月の分校の説明会には、例年の約3倍の中学生と保護者が参加した。私達が期待する以上に、その存在が認められ注目されている証であり、今後さらに拍車がかかるであろう。全国募集や村外からの通学生のために、寄宿舎整備や下宿斡旋、空き家整備などを分校や関係者と迅速に検討する必要があるが、具体的な進み具合はいかがか。

▽山添村役場の職場環境整備について
山添村職員のハラスメントの防止等に関する規則に基づき、相談窓口が総務課に設置されているが、本来ハラスメントに対応する窓口は、外部に設置され第三者に委ねることが望ましい。この設置を予算化することを求めたい。

〔答弁〕野村 村長
まず、馬尻山の今後について、個人的には、以前から環境保護の観点から、自然保護を目的とした開発、また、小中学校の野外活動施設ができればとも考えていたが、ネックとなるのが、土地を業者が所有しているという点である。村での購入は、目的がないとできない。ナショナルトラスト運動やクラウドファンディングで費用を集め購入するという方法もあるが、現時点ではそういう声も上がっていない。このような現状から今のところ、馬尻山に関して、村の計画はない。
次に分校の今後について、全国募集、そのための寄宿舎整備や下宿斡旋については、本校化するかしないかによる。
本校化の判断には、これまで以上に、地域と連携した特色のある教育活動を進め、村の発展に寄与できるような営みが継続できるかどうかが重要になる。「魅力ある学校」すなわち「子ども達が行きたい学校。保護者が行かせたい学校。地域が支えてくれる学校。」となれば、末永く存続できる高等学校になると考える。そのためには、教職員の意識改革や村民の協力が不可欠である。
オーガニックスクールを通じて、特色を前面に出しながら、次年度に向け学校に何ができるのか具体的な取組を一緒に考え、本州唯一のオーガニックを学べる学校を目指していきたい。
最後に役場でのハラスメントについて、「山添村職員のハラスメントの防止等に関する規則」では、相談窓口は総務課となっているが、職員の希望がある場合は「山添村ハラスメント処理委員会」で対処するとなっている。委員は、山添村職員安全衛生管理委員会の委員であり、その内容は副村長、産業医、保健師、総務課、住民福祉課、職員組合代表となっている。総務課窓口での相談、ハラスメント処理委員会での結果をもとにハラスメントの事実を確認した場合は、村長からその行為者に対し、必要かつ適切な範囲で懲戒等の処分を講ずるとなっており、まずは相談内容を役場内でしっかりと調査し、その上で適切な対応を行う所存である。その後必要があれば第三者への委任を検討したい。

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