・賛成討論 野村信介議員
一般会計予算の総予算は33億8千5百万円、村民約3千人の村民一人に換算すると約百万円の規模となる。村長にとっての3回目の予算編成となるが、奥谷議員、大谷議員が討論されたように、これから更に村を発展させるべく、村長のご意向が深く、強く反映されたものになっていると評価する。今回特に下記の4点について賛同する。
1.地方自治の根幹である、未来創生計画に関して
未来創生計画という言葉が、まだまだ村民にとっても馴染みのあるものとは言い難い状況である。この計画は、市町村が、自分たちの自治体を今後どのようにしていくか目標を立て、それを検証し、見直していく、自治体の基本となるものである。当村の計画の立て方や検証方法には、まだまだ工夫の余地があると主張してきたが、このたび、この未来創生計画をもとに、村が自立した自治体として、機能するよう議論をする環境を整えたことは、重要な変革だと評価している。ただ、残念なことに今回の計画の検討時期が、次の村長選挙や議員選挙の時期と重なっている状況にある。未来創生計画の議論のためには、村長や議員の選挙日程を変更してもよいのではとさえ考える。また村長と議会の独立性を保つためにも、本来これら二つの選挙は同日に行わない方がよい。同日選挙が費用の節約、また選挙に出役の人の負担軽減になるという意見があるが、投票所の整備やオンライン投票など、工夫すれば選挙費用も節約でき、人の負担も減らすことができる。
2.医療改革に関して
人口減少、少子高齢化が進んでいく中、村の医療体制はどうあるべきかの検討の場が設けられることになり、今日まで医療体制をほとんど見直すことは無かっただけに、いよいよスタートするという感がある。医療制度を議論するといえば、とかく3つの診療所の整備かと早合点し、議論が疎んじられてしまう。それをあえて提案されてきた村長の英断に敬意を表している。この議論を進めるにあたり、2つの要望がある。
(1)3千人の村に、2人常勤医師で、3つの診療所を運営しているということは、とても恵まれたことである。しかし、2人の医師が自分の実力を十分に発揮できるような環境と言えるだろうか。
東山、豊原診療所には交代で新しく吉川先生が加わり、波多野診療所の水口先生と、今後どんな医療を展開したいのか。話合ってもらう場を提供することが、医療改革の1つだと思う。私も医者であり、できることであればお2人とともに、議論に加わり村の将来の医療について議論できたらと願っている。
(2)村が進めていこうとする今回の医療制度の検討委員会においては、村民の意見を、広く、深く時間を掛けて、聞き、意見をまとめ、計画を練ってもらいたい。
3.分校の本校化に関して
分校の本校化をめざして、有機農業の教育を取入れて全国に向けてユニークな学校を創ろうという体制が、このたび予算化された。先日の一般質問で、教育陣の充実を図るために、更に一層努力して欲しいと要望した。常識的には県の教育委員会に任せるしかない。県の教育委員会も教員の確保には苦労しており、県からの教員に関し村は何もできないという答弁になる。しかし、村長が、例えば、東京に補助金の陳情に行き、エネルギーを費やし、努力されている。そのエネルギーをこの分野にもぜひ傾注してほしい。
4.コミュニティバスについて
従来の名張線に続いて、令和5年度から奈良に、そして令和6年度から伊賀線も始まることについて評価したい。村民にとって、コミュニティバスは大切な交通手段になっている。これらの交通手段は、分校に通学している村外の高校生にとっても大変重要なものである。この4月から、奈良からのコミュニティバスを利用して通学する分校の生徒も誕生するということである。伊賀・名張に加えて県内から通学する分校生が増えるものと期待している。
最後に、今回予算で編成された計画が達成されるよう応援する。しかし、実際に役場の職員が少しずつ減っていることが気になる。退職、休職する人たち。その上、令和6年度は、新規採用がない。村長の計画を実行するためには、人が頼りである。職員に良い環境を用意するため、私たち議員も協力したいと思う。
◆規約
▽奈良広域水質検査センター組合規約の変更について(全会一致で可決)
国の生活衛生等関係行政の機能強化のための関係法律の整備に関する法律の制定に伴い、奈良広域水質検査センター組合規約の変更の必要があり組合規約を変更しました。
▽山添村と奈良県との間の森林法に基づく事務の委託に関する規約について(全会一致で可決)
森林に関する専門的職員、奈良県フォレスターを市町村に派遣するため、山添村と奈良県との間の森林法に基づく事務の委託に関する規約を制定しました。
◆指定管理者
▽公の施設の指定管理者の指定について(全会一致で可決)
〔公の施設〕
所在:大字伏拝888番地の1
名称:森林科学館
〔指定管理者〕
所在:大字伏拝888番地の1
団体名:神野山観光協会
期間:令和6年4月1日から令和8年3月31日まで
◆人事
▽監査委員の選任について(全会一致で同意)
・窪田 節三 氏(室津)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>