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【特集】七ヶ浜町♥プリマス町 姉妹都市交流(1)

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宮城県七ヶ浜町

■言葉の壁を越えた!
今年、7月30日から8月8日までの10日間、七ヶ浜町から寺澤薫町長を団長とする表敬訪問団と青少年訪問団が、姉妹都市のアメリカ・マサチューセッツ州プリマス町を訪問しました。
今回の訪問では、プリマス町との連絡調整や青少年訪問団員の事前研修を担ってきた七ヶ浜国際村の国際交流員クック ヘザーとマコウエン レンが通訳としても同行しました。
1990年(平成2年)に姉妹都市を締結して以来、34年の時を重ね、友好を深めてきた七ヶ浜町とプリマス町。二つの町の交流の様子を二人にはどのように映ったのでしょう。

《クック ヘザー》アメリカ・テキサス州生まれ
《マコウエン レン》アメリカ・ミシガン州生まれ

◇6年ぶりの訪問
プリマス町との交流が始まったのは34年前の1989年(平成元年)。これまでに七ヶ浜町からプリマス町に訪問したのは325名でプリマス町からの訪問は289名、計614名に上ります。
今年、プリマス町を訪問したのは、表敬訪問団として、寺澤薫町長を団長に、安倍敏彦町議会議長、教員では向洋中の木村南(きむらみなみ)さん、亦楽小の宇和野美咲(うわのみさき)さんの4名。青少年訪問団は、小学6年生から高校1年生までの15名。これに国際交流員2名と国際村職員を加え、22名が訪問しました。
2020年にはイギリスからプリマスに渡って400年となることから、400周年記念祭が企画されていましたが折しもコロナ禍。寺澤町長が歴代アメリカ大統領とともに招待されていた記念式典への出席や時期をずらして秋に訪問する予定だった青少年訪問団も渡航を断念した経緯があり、今回、七ヶ浜町からプリマス町を訪問するのは6年ぶりとなりました。滞在中は訪問する先々で歓待され、思い出深い訪問となりました。

【プリマス訪問団 日程】
7月31日(水)…ホストファミリーと対面
8月 1日(木)…警察署、消防署訪問、メイフラワー2.号、プリマスロック他見学、歓迎パーティ
8月 2日(金)…プロビンスタウン(プリマス近郊の町)見学
8月 3日(土)…ワンパノアグ族(先住民)のイベント参加、プリマス・パタクセット博物館見学
8月 4日(日)…教育懇談会、さよならパーティ
8月 5日(月)…ホストファミリーとのお別れ会

*今回の訪問は、ブラザーグループ従業員寄付「絆ファンド」の協力をいただきました。

◇歴史と向き合う現代のプリマス
《へザー》
私は初めてプリマス町に行きました。アメリカにはサンクスギビング(感謝祭)という伝統的な行事があります。1620年にイギリスからプリマスに渡った清教徒(ピルグリム)が、厳しい冬を乗り越え、翌年秋に最初の収穫に感謝したことが発祥といわれています。
しかし、今は、私が学校でサンクスギビングのことを学んだ時と内容が変わってきました。プリマス町では、2020年の400周年を機に、先住民のこともきちんと学ぼうという機運が高まり、今、先住民のワンパノアグ族の人たちから話を聞いているところでした。
プリマス町の人々が入植当時の真実の歴史と向き合っているのが印象的でした。
入植当時の暮らしぶりを紹介する屋外博物館の名称が、植民地を意味する「プランテーション」から、先住民のワンパノアグ族の言葉で地名を表す「パタクセット」に変わりました。
一番印象的だったのがメイフラワーII号(復元した船)の中に入った時でした。清教徒たちはプリマスに着くまで66日間も身動きできないような狭い船内で過ごしました。私はプリマス町の歴史的建物に、七ヶ浜町に復元した国際村のプリマスハウスに初めて入った時のような不思議な感覚を覚えました。
メイフラワーII号は、歴史を学ぶというより、歴史をそのまま体験する場所でした。こういう体験ができるのがプリマス町の特徴だと思いました。船内の匂いとか、このくらい暗い、こんなに狭いとか、五感で感じる場所でした。入植当時の暮らしぶりを紹介するプリマス・パタクセット博物館もそうでした。
博物館に入るやいなや、村人(博物館スタッフ)がちょうど布団を干すところで、私と子どもたちに枝を差し出し、布団をたたくのを手伝ってほしいと言うのです。
村人は、当時の衣装を着てイギリス英語のアクセントもきちんとできていて、まるで1620年代にタイムスリップしたかのようです。私たちに航海が大変だったことや入植当時の苦労、日々の暮らしのことを実際に経験したかのように話し出しました。
私たちはその村の一員のようでした。子どもたちは最初、この人たちが役者として演じていることを知りませんでした。

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