◇子どもたちの幸せ 先生の思い
《レン》
8月4日に開かれた教育懇談会も意義あるものでした。この懇談会は、毎回両町の教育委員や先生方、行政関係者が子どもたちの教育などについて意見交換をする場です。
今回は、まず、プリマス南高校の校長先生による学校ツアーから始まり、懇談会は、昨年の七ヶ浜町でのテーマと同じ「子どもたちの幸せ」についてでした。今回は、若者の声もきちんと聴こうということでプリマス南高校を卒業した生徒も加わりました。
《へザー》
授業中のスマホの扱いについても話題となりました。
現在のプリマス町では、先生の許可により授業中にスマホを使うことができますが、以前は子どもたちが授業に集中できないからという理由で使用禁止について議論した時がありました。授業中の使用禁止を考えていたのが大人だけだと思っていたら、卒業生自身もスマホを見ない方がいいと話したのにはびっくりしました。
《レン》
昨年の懇談会は、いくつかのグループに分かれて同じテーマについて意見交換をしていました。今回は、グループごとに話し合うテーマが違いました。私たちのグループでは、教育の現場でどうしたら生徒が幸福を感じることができるのかがテーマでした。
参加した卒業生が、当時この勉強がどのように未来につながるのかがわからずにいたという意見も出て、そもそもなぜこれを学ぶのか、学んだことをどのように将来、生かすことができるのかをきちんと伝えることによって、生徒たちも学ぶ意味がわかり、やる気につながるのではないかとのことでした。
《へザー》
子どもたちの心の健康をテーマに話し合ったグループもありました。普段の授業の様子からだけではわかりにくい生徒の心情に対して、先生としてどのように支えるのかを話し合いました。
まず、日米の違いとして、日本では当たり前のような、先生の家庭訪問がアメリカにはなく、そもそも先生が生徒の家に行くことはないこと。日本の学校カウンセリングでは、保護者も受けることができますがアメリカでは生徒だけであるなど、その違いに互いにびっくりしていました。
子どもが幸せになるためにはどのような対策を検討すべきか、様々な視点からの意見が相次ぎました。教育懇談会が回を重ねるごとに日本とアメリカの共通点や相違点が明確になり、共通理解されていくことを目の当たりにし、とても感動しました。
《レン》
これまでの懇談会では、子どもたちに対する先生の思いや教育の環境など、日米で共通点のほうが多いということがわかってきました。
プリマス町でできることは七ヶ浜町でもできるかもしれません。
これからは共通点を生かして二つの町ができることを探っていくことも大切ですね。
《ヘザー・レン》
今回、私たちが同行して感じたことは、34年にわたる子どもたちと大人たちの交流の積み重ねが、今日の強い信頼関係につながっていることを実感しました。
七ヶ浜町とプリマス町の未来。私たちも楽しみにしていたいと思います。
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