■アイスリンク整備に向けて始動―基本協定を締結
11月28日、本市とゼビオホールディングス株式会社(以下、「ゼビオホールディングス」)は、「ゼビオアリーナ仙台の改修及び管理運営に関する基本協定」を締結しました。
協定では、ゼビオホールディングスが太白区にあるゼビオアリーナ仙台を、国際規格に適合した通年型のアイスリンクと屋内競技等に対応したアリーナの併用型施設に改修した後、本市に寄付することで合意。必要な議決を経て、寄付後の施設に係る指定管理をゼビオホールディングスが担うこととしています。
両者はスポーツ資源を生かしたにぎわいの創出等に連携して取り組むため、令和5年8月に「スポーツ振興を通じたまちの活性化に関する連携協定」を締結。具体的な取り組みに向けた協議を重ねていく中で、ゼビオホールディングスよりアイスリンクの整備について提案があり、今回の協定締結につながったものです。
また、締結式の中ではプロフィギュアスケーターの羽生結弦さんから、「この取り組みが実現することで、自分と同じように、このまちでフィギュアをやりたいと思う次の世代が一人でも多く生まれることを期待しています」と動画でメッセージが寄せられました。これを受けてゼビオホールディングスの諸橋友良(ともよし)代表取締役は、「子どもたちの未来を切り開いてあげられるよう、官民で手を携えて取り組んでいきたい」と力強く抱負を語りました。
市では、整備に向けて着実に準備を進めるとともに、施設を活用したにぎわいや新たな魅力づくりに取り組んでいきます。
■子育てが楽しいまち・仙台の実現へ―仙台こども財団設立
市は、子どもを中心とした社会づくりを進めていくため、11月20日に「一般財団法人仙台こども財団」を設立しました。
財団では、「守る」「つなげる」「育てる」という3つの役割を掲げ、子どもや親に寄り添い、子育てを地域社会全体で支える機運の醸成を図ります。また、子ども・子育て支援団体等とのネットワーク構築や調査研究などを通して、子どもや子育て家庭をめぐる課題や多様化するニーズに的確に対応し、重層的な支援につなげていきます。財団の役員には学識経験者や地域活動に携わる方など、さまざまな立場の方を選任し、理事長には認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長の湯浅誠氏が就任しました。
今後は、財団と連携しながら、子どもたちの笑顔があふれるまちづくりを推進していきます。
■仙台城大手門の礎石(そせき)跡を初めて発見―発掘調査成果を公開
仙台発祥の地であり、象徴である仙台城跡。その正門である大手門は昭和6年に国宝に指定されましたが、昭和20年の仙台空襲により脇櫓(わきやぐら)と共に焼失しました。その後、脇櫓は昭和38年に再建されましたが、大手門跡は道路として整備されています。
市では、仙台城跡の保存や活用の方針等を示す「史跡仙台城跡整備基本計画」に基づき、大手門の復元に向けた5カ年計画の発掘調査を9月から実施。この調査により、大手門の位置を推定するために重要な情報となる礎石跡(柱の基礎の部分)と考えられる遺構や、門や脇櫓の雨落(あまお)ち溝と考えられる石組の側溝などが発見されました。
これらの調査成果を広く知ってもらうため、11月19日には市民向けの遺跡見学会が開催されました。見学会には約400人が訪れ、職員による説明を聞きながら、普段見ることはできない遺構を興味深そうに眺めていました。
■109万市民の日常を脱炭素化―脱炭素先行地域に選定
11月7日、2050年までのカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること)の実現に向けて、全国に先駆けたモデルを創出する「脱炭素先行地域」に、本市の計画提案が選定されました。脱炭素先行地域は、2030年度までに家庭や事業所等での電力消費に伴う二酸化炭素排出量の実質ゼロの実現などを目指す地域を、環境省が選定するものです。
今回の計画は、暮らしのさまざまな場面で脱炭素化を進めることを主眼に、14の民間事業者や地域団体等と共同で提案。定禅寺通、泉パークタウン、東部沿岸部の各エリアの一部を対象に、既存の業務ビルや住宅の省エネ改修、太陽光発電の導入等を推進します。さらに定禅寺通エリアでは、飲食店等から排出される事業系生ごみやケヤキの剪定(せんてい)枝をバイオマス発電に活用するなど、資源循環モデルの創出につなげていきます。
市では、市民や事業者の皆さまと協力し、計画を確実に実現させ、脱炭素都市づくりに向けた取り組みを一層加速させていきます。
■花とみどりのおもてなしを未来へ
令和5年4月から6月にかけて開催された第40回全国都市緑化仙台フェアでは、市内各所で市民協働による会場づくりが進められました。その会場の一つ、仙台駅西口ペデストリアンデッキにある花壇で、12月3日に地域の小・中学生等が花の植え替え作業を行いました。フェア開催期間中に仙台を訪れる方々を花とみどりでお出迎えしたこの花壇を、フェアのレガシーとして未来へつなげていくことを目的に行われたものです。
当日は、参加者が花壇の周りのごみ拾いをした後、8つの花壇にチューリップ等の球根や花苗を一つ一つ丁寧に植えていました。参加者からは、「たくさんの球根を植えるのは難しかったけど、楽しかった」「花が咲く頃に見に来たい」といった声が聞かれました。
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