地球上では、多種多様な生き物たちがバランスよく関わりながら暮らしています。
多くの生き物と共存していくために、私たちにできることを考えてみませんか。
■今、生物多様性が危ない!
私たちの暮らしは、豊かな生物多様性によって支えられています。例えば、毎日身に付ける衣服は、綿や羊毛などから作られます。空気や水がきれいになるのも、植物や微生物の働きによるものです。
しかし、主に人間の活動が原因で、生物多様性の損失が急速に進んでいます。過剰な開発や乱獲、外来種の持ち込み、気候変動等の影響で生態系のバランスが崩れ、このままでは、数十年で約100万種もの生き物が絶滅するといわれています。
生物多様性が失われると、それによって支えられている私たちの生活もいずれ成り立たなくなってしまうかもしれません。生物多様性を守り、回復するために、私たち一人一人の行動が求められています。
○私たちにできること 暮らしの中で生き物とのつながりを意識し、行動してみましょう
[保全活動への参加]
育樹会等の取り組みに参加して、自然や生き物への理解を深めましょう(→本紙19ページに育樹会等の開催情報を掲載しています)
[認証ラベル付き商品を選ぶ]
環境や社会に配慮した商品に付けられる「認証ラベル」を目印に、購入する商品を選びましょう
■生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せる 「自然共生サイト」の取り組み
自然共生サイトとは、「地方公共団体や民間などの取り組みによって、生物多様性の保全が図られている区域」のことで、令和5年度より国が認定を開始しました。この制度を通じて、健全な生態系の維持・回復に向けた取り組みが活発化し、「30by30目標(サーティバイサーティ)」(※)の達成につながることが期待されています。
昨年度、本市では「仙台ふるさとの杜再生プロジェクト」の海岸防災林と、仙台市水道局青下水源涵養(かんよう)林の2つの区域で、自然共生サイトの認定を取得しました。これからも「杜の都」の豊かな自然を守り、多くの生き物たちと共存していくために、市民や民間企業など多様な主体による認定取得や、保全活動を促進する取り組みを進めていきます。
※30by30目標:ネイチャーポジティブ(自然再興)の達成に向けて、2030年までに陸と海それぞれの30%以上を健全な生態系として保全しようとする世界目標
○「仙台ふるさとの杜再生プロジェクト」の海岸防災林
東日本大震災の津波で被害を受けた東部地域の自然を市民協働で再生していくプロジェクト。海岸防災林の育樹活動等を通じて、生態系の回復に貢献しているほか、歴史文化・震災の記憶を次世代へつなぐ役割なども果たしています。
・保全活動により、さまざまな動植物が戻ってきています
モズ、クロベンケイガニ、クロマツ林
○仙台市水道局青下水源涵養林
仙台市で最も古い水道水源ダム「青下ダム」の水源涵養林。良質な水道原水を確保するために森林の育成や保全を行ってきたことで、里地里山に特徴的な生態系や希少種が育まれています。
・特別天然記念物・カモシカの生息も確認されています
問合せ:環境共生課
【電話】214・0007【FAX】214・0580
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