文字サイズ
自治体の皆さまへ

古今東西 ぐん(郡)ぐん(郡)行きます! 第53回

42/43

宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

郡市長がさまざまな現場を訪問し市民の皆さまの活動の様子などをお伝えします

■第53回 西多賀検定委員会編
西多賀地区で、地域の歴史や地理を学び、発信する活動に取り組む「西多賀検定委員会」の皆さんにお話を伺いました。

○学びとともに重ねる活動
「学ぼう、伝えよう、西多賀の財産」をテーマに、平成20年に設立された「西多賀検定委員会」。地元の有志の方などにより立ち上げられ、現在は7人の会員で活動しています。
代表を務めるのは、90歳を迎えた佐藤邦郎(くにお)さん。「私は西多賀で生まれ育ってきたので、長く生きてきた中で知った地域のことを若い方々に伝えていきたいと思い、この委員会を設立しました」と話します。会員の皆さんは、勉強会を開催しながら西多賀のことを詳しく学び、その成果として、初級から上級までレベル分けした西多賀にまつわるクイズ「西多賀検定」を企画。検定は計4回実施し、全国各地から延べ400人を超える方が受験したそうです。「その後、検定の解説などをまとめた『西多賀の百問』やご当地かるたづくりに発展していきました。地域の情報を集めるために、何度も古本屋に足を運びましたね」と振り返るのは、渡邊美佐子さん。学びを深めながら次々と発信を続ける姿に、皆さんの熱い思いを感じました。

○かるたで伝える西多賀の歴史
平成27年に、太白区区民協働まちづくり活動助成事業の一つとして制作されたのが「西多賀今昔かるた」です。取り札の表側には西多賀地域の写真やイラストが、裏側には詳しい解説が載っているこのかるた。鈴木大(ひろし)さんは「『今昔』の名のとおり、西多賀村の時代から、平成27年に開通したひより台大橋のことまで、幅広い時代の出来事を網羅しています」と教えてくれます。佐藤達(とおる)さんは「全44枚の札を作るのは大変でしたが、西多賀ならではの特徴が出るように努力しました」と充実した表情。かるたの札一枚一枚に、西多賀の魅力が詰まっているのですね。
皆さんが制作したかるたは、地域の小・中学校や老人介護施設などに配布されたほか、大判のものも作られ、それを使ったかるた大会が毎年西多賀市民センターで開かれています。また、西多賀小学校の総合学習にも活用されており、この日は3年生が班対抗のかるた大会を実施。私もかるたの読み手として参加しました。「幅広い世代に楽しんでもらえるよう、親しみやすく分かりやすい言葉を使うように意識して作った」と嶋村かよ子さんが言うとおり、子どもたちは取り札の言葉を声に出しながらかるたを楽しんでいました。さらに、かるたなどを通して地域のことを学んだ子どもたちが、新たにオリジナルの『西多賀のかるた』を制作したんだそう。佐藤代表の「子どもたちが地域のことに興味を持ってくれているのがうれしい」という言葉に、皆さんも笑顔でうなずいていました。

○地域の魅力を次の世代へ
「西多賀のことを後世に伝えていきたい」という思いで、さまざまな活動を展開してきた西多賀検定委員会の皆さん。その深い郷土愛は、確かに子どもたちに受け継がれていると感じました。これからも皆さんの活動がさらに発展し、後世に残る西多賀の財産であり続けることを期待しています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU