郡市長がさまざまな現場を訪問し市民の皆さまの活動の様子などをお伝えします
■第59回 岩切地区フレイルチェック測定会編
市内各地域では、フレイルや介護予防に取り組む「フレイルサポーター」と「介護予防自主グループ」が活躍しています。今回は、岩切地区で活動する方々にお話を伺いました。
○住民自らが主体となって
この日訪れた集会所では、「岩切地区フレイルサポーター」の皆さんが、介護予防自主グループの「山崎いきいきクラブ」の皆さんを対象に、フレイルチェック測定会を行っていました。
「地域の方々や高齢者の健康管理のためにお手伝いができればと思い、フレイルチェックを行っています」と話すのは、岩切地区フレイルサポーターのリーダー・齊藤久美子さん。フレイルサポーターは養成研修を受けた住民ボランティアで、地域住民の方などを対象に測定会を開催しています。
一方、山崎いきいきクラブでは、地域内に住むおおむね65歳以上の方を対象に口腔(こうくう)体操やダンスを取り入れた運動などを行っています。市が養成する介護予防運動サポーターで、クラブの代表を務める田中雅子さんは「参加者が自身の状態が分かれば、もっと運動にも力が入るのではないかと思い、今回みんなでフレイルチェックを受けてみました」と参加のきっかけを教えてくれました。
どちらも住民の方々が主体となって取り組んでおり、お互いに関わることで、地域全体のフレイルや介護予防の意識が高まることが期待されます。
○気付くことから介護予防
フレイルチェックでは、筋力をはじめ栄養や口腔の状態、社会参加の状況なども確認します。私も測定を体験させていただきましたが、無事に基準をクリアできて一安心。参加した皆さんも楽しみながら測定に取り組みつつ、それぞれ気付きがあったようで、自分の体の状態を知ることは大変重要なことだと実感しました。
田中さんは「自主グループの活動に定期的に参加している80歳を越えた方の測定結果がすごく良かったんです。これまで続けてきた活動の効果があったのかなと思いました」とうれしそうに話します。日々の活動の積み重ねが結果に表れることで、今後の意欲にも結びつきそうですね。
齊藤さんは「フレイルチェックで自分が弱っているところ、弱りそうなところに気付いていただき、その後の運動や食事などに生かすことが、住み慣れた場所でいつまでも楽しく過ごせることにつながると思います。今後は活動する地区を広げ、より多くの方に測定会に参加していただきたいです」と力強く語ってくれました。
○地域で支える人生百年時代
高齢化が進む中で「健康寿命」を伸ばすためには、セルフケア(自助)や地域で支える仕組み(互助)が大切です。今回拝見した岩切地区の取り組みは、地域の方一人一人がフレイルや介護予防を自分事と捉え、健康づくりにつながっていく素晴らしいものだと感じました。
市では、フレイルや介護予防に係る人材の養成、運動教室の開催といった介護予防事業を通して、自助・互助を支援しています。今後も、年齢を重ねても健康に、そしていつまでもその人らしく活躍できるまちを目指し、一層取り組みを進めてまいります。
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