「十符人(とふと)」では、毎月、利府の魅力づくりや魅力発信に貢献している方を取り上げていきます。
■パラ陸上競技選手(「みやぎTFC」所属)
アルティウスリンク株式会社・幸(さち)満つる 野蒜農園 勤務
菅野 新菜(かんの にいな)さん
2002年生まれ。利府町在住。中学1年の時に陸上を始め、翌年から全国障害者スポーツ大会に出場。高等学園入学後濵中一道コーチの指導を受け、卒業後も「みやぎTFC」に所属し、アルティウスリンク(株)に勤務しながら国内外の大会で活躍。平成27年より毎年、利府町スポーツ功労賞を受賞。
■宮城県立小松島支援学校 教諭(「みやぎTFC」連絡責任者兼コーチ)
濵中 一道(はまなか かずみち)さん
1984年生まれ、利府町在住。長年、知的障がい、発達障がいを持つスポーツ選手の指導に携わる。県内の支援学校に勤務。
◇不安に打ち勝ち自信につなぐ、最初の一歩を踏み出す勇気。
子どもの頃から体を動かすのが好きで、利府西中学校1年生の時にご家族の薦めで陸上を始めたという菅野新菜さん。翌年には「全国障害者スポーツ大会」に出場。宮城県立支援学校岩沼高等学園で、当時陸上競技部顧問を務めていた濵中一道先生の指導を受け、2019年に「世界パラ陸上競技ジュニア選手権大会」でT20クラス(※1)の日本代表選手に選出され、優勝。卒業後も「幸(さち)満つる野蒜農園(※2)」に勤務しながら練習に励み、2022年のVirtus(バータス)オセアニア・アジアゲームズ(※3)のT20クラスで、女子200mと400mで銀メダルを獲得。最近では、「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」で7位入賞ほか、「みやぎTFC(※4)」のリレー選手としても活躍しています。「大会で練習の成果が出せた時はとても嬉しい。濵中コーチは、辛い時にもアドバイスや応援をいただけ、自分を受け入れてもらえる大切な存在です」と菅野さん。濵中コーチは、「菅野さんは自分にとても厳しい人。環境の変化が苦手で不安な気持ちになることもありますが、妥協せずに仕事と練習を両立して、自分と戦いながら前に進もうとする姿にこちらが元気をもらっています」と話します。「目標は、自己ベストを出すこと。自分自身に打ち勝つことです。初めて400mに挑戦した時はとても不安でしたが、続けていくなかで自信が持てました。最初の一歩を踏み出す勇気が大事だと思います」と、お話いただきました。
(※1)パラ陸上における種目のひとつ。Tはトラック競技、20は知的障がい
(※2)障がい者雇用と地方創生に取組む農産物栽培拠点
(※3)国際知的障がい者スポーツ連盟が運営する総合国際競技大会
(※4)陸上競技を主とする地域のスポーツクラブチーム。障害のある選手が多く在籍している。
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