■骨粗しょう症検査、受けてみませんか?
こばやし整形外科クリニック 小林 義尊
「骨粗しょう症」という病気はご存じの方が多いと思います。骨がスカスカになって、骨折しやすくなる病気です。女性は閉経後から女性ホルモンが急激に低下して、骨粗しょう症になりやくなります。60代女性の5人に1人、70代女性の3人に1人が骨粗しょう症と言われています。しかし自覚症状はほとんどないため、骨折してから気づく方が多いです。実際、骨粗しょう症検診の受診率は5%程度です。
骨折しやすい部位としては、背骨、手首、肩、足の付け根があげられます。特に背骨や足の付け根の骨折は寝たきりの原因になります。骨折(および転倒)は、介護が必要になる原因の第3位になっています。骨粗しょう症には危険因子(なる可能性が高くなる要素)があります。閉経、加齢、喫煙、飲酒、やせ型、家族歴(両親が骨粗しょう症など)、運動不足、偏った食事があげられます。また、糖尿病、慢性腎臓病、ステロイド薬の内服がある方も、かかりやすくなります。
骨折を予防するためには、食事や運動が大切です。食事はカルシウムやビタミンDを十分に摂取しましょう。たんぱく質の摂取も重要です。運動は1日30分程度を目安にしましょう。散歩などでも構いません、できることから始めてみてください。しかし、食事や運動だけでは一度低下した骨密度を改善することは難しいです。近年、多くの骨粗しょう症薬が登場し、骨密度の改善が期待できます。
気になる方は、お近くの医療機関で一度骨密度検査を受けてみてください。
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