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〈特集3〉○○の秋

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宮城県多賀城市

秋も深まる11月、「○○の秋」とかけて、本市で行われている行事や取り組みを紹介します。

■『芸術の秋』
▼「アート」で芸術を楽しむ
▽市内在住の2人の芸術家
・庄子豊さん
元自衛官の庄子さんは、戦時中だった幼少期を福島県田村郡で過ごしました。その頃から趣味で始めた絵描きは、漫画、ポスター、ロゴのデザインなど多岐にわたります。
庄子さんの作品の特徴は、素朴で人情味あふれる作風です。描かれた当時の風景が、景色だけでなく匂いや音までも思い起こし、見た人を懐かしい気持ちにさせてくれます。写真では表現し切れない、人々の思い出の部分まで描いた作品の数々は、地域の「郷土史」と言っても過言ではありません。
近年は八幡沖区振興会の会長も務め、地域振興にも力を尽くしました。庄子さんのユーモアがありながらも誠実な人柄は、たくさんの思い出が込められた作品にも表れています。

・柴田洸香さん
今春、秋田の大学を卒業した柴田さんは、高校卒業まで本市で育ちました。もともと自分の思いを表現することが苦手だった柴田さんは、中学2年生の時に見た、高校の美術展の作品に感銘を受け、美術作家の道を志します。
柴田さんは「鑑賞者が作品を見て、初めて作品が完成する」と考えています。そのため、作品を制作する時には、表現したい対象を丁寧に調査し、「見た人がどう感じ取るか」を最も大切にしています。
本市に戻ってきた今、改めて地元を見つめ直し、自分の思いを反映させながら、多賀城にまつわるものや、人に焦点を当てたものなど、さらなる作品作りに、意欲を高めています。

▽悠久の歴史を感じる、多賀城政庁跡での光の道Artプロジェクト
9月21日、22日の2日間、来年創建1300年を迎える多賀城政庁跡で「光の道Artプロジェクト」が開催されました。
来場者は配布されたカラフルに光る輪を政庁跡中央の桜の木に吊り下げ、創建1300年サポーターのみなさんの協力で設置した約3,000個のLEDの灯りとともに、思い思いに幻想的な光のアートを楽しみました。

▼「言葉」で芸術を楽しむ
10月7日に、多賀城市文化センターで「奥の細道と多賀城ことばのシンポジウム」(主催:多賀城市、一般社団法人自治総合センター)が開催されました。
当日は、9月に重要文化財多賀城碑の前で行われた俳句ワークショップに参加した若者たちが言葉の意味や奥深さに気づく表情などがオープニングで放映されました。本市在住の俳人、高野ムツオ氏の講演や著名な俳人たちによるパネルディスカッションでは、松尾芭蕉が確立した「不易流行」などをテーマに、時間を超える言葉の射程距離や海外への広がりなどが語られました。なお、オープニング動画は市の公式Youtubeチャンネルで公開予定です。

■『食欲の秋』
多賀城創建1300年をお祝いし、約1,300人の子どもたちに、食への関心と地域への愛着を育んでもらうため、市内認可保育所などの栄養士が考案した献立を保育所給食で提供する取り組みが、令和4年度から始まりました。

[給食提供までの流れ]:
市内認可保育所の栄養士が献立を作成→試作会→給食で提供

[献立作成のポイント]:
・古代米などの本市で採れた地場産品や旬の食材を使用
・子どもたちが食べ慣れた献立と組み合わせる
・彩り豊かにする

令和4年12月~令和5年2月には第1弾として、市内保育所の子どもたちに、「北の都の温ったまるすき焼き風煮」「たがもん美味いもんソテー」「タガベジスープ」「古代米の香味味噌(みそ)焼きおにぎり(午後のおやつ)」が提供され、みんなで美味しくいただきました。
令和5年6月には、食育活動で使用する教材を作成しました。
令和5年9月には、第2弾として、「多賀城人(じん)もびっくり!白菜ちゃんちゃん焼き」「多賀城ニラとレンコンのシャキシャキ炒め」「たがもんスープ」「古代米みそ蒸しパン(午後のおやつ)」の試作会が行われました。令和5年11月頃から、市内保育所の子どもたちへ給食で提供される予定です。
献立については、市HPで確認できますのでぜひチェックしてください!

□認可保育所栄養士と行政栄養士の取り組みを紹介!
20年以上にわたり、認可保育所栄養士と行政栄養士が連携し、「保育所給食の充実」「食育活動の推進」「本市の食の課題解決」を目的に、専門性を活かしながら取り組んでいます。

・[研修]
制度の改正や食に関する新しい情報を共有し、栄養士の資質向上を図る。
・[統計やアンケート調査の課題共有]
市の食課題の動向を分析し、栄養士会の活動に反映。
・[情報交換]
各園での食に関する困りごとや悩みなどの情報を共有。
・[料理アプリ(クックパッド)にレシピを掲載]
保育所給食の人気レシピを紹介。本紙4ページのQRコードからご覧ください。

■『学びの秋』
大代地区公民館の主催により、夏休み期間を中心に、多賀城の歴史について科学の側面から学ぶ「わくわく科学探検隊」が全3回の日程で開催され、小学生から高校生までの児童・生徒や保護者が参加しました。
大代地区にある柏木遺跡は、約1300年前の多賀城官営の製鉄所だったことから、実際に七ケ浜町の砂浜で砂鉄を採取し、製鉄の実験を通じて、製鉄の科学的原理を実体験しました。また、遺跡の見学を通じて多賀城の歴史にも触れ、古代から科学の力を利用して、人々の生活が営まれていたことを学びました。

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