■防災・減災は「伝災」から
高校生たちが、自分たちで考え、伝えていく
1月19日、20日の2日間、宮城県多賀城高等学校を会場に「東日本大震災メモリアルday2023」が開催されました。
多賀城高等学校の1、2年生全生徒に加え、県内外から25校の高校生も参加しました。東日本大震災の経験と教訓を全国各地・後世に継承し、全国の高校生が自分の地元地域の防災・減災に関する問題や課題を焦点化し、自分事とするきっかけになりました。
□高校生自らが研究した成果を発表・共有した「ポスターセッション」
グループでの研究成果をポスターセッションで発表。参加した全国各地の高校生どうしで発表し合うことで、研究の理解を深め、新たな知見を得ることができました。
・研究で学んだことを全国の防災に役立てたい
東日本大震災時に多賀城市内でも発生した「都市型津波」について、グループで研究しました。
都市型津波は海からではなく、さまざまな方向から襲ってくることを知りました。南海トラフ地震では、都市型津波による被害発生が懸念されるため、研究で学んだことを積極的に発信し、全国各地での防災の取り組みに活かしていきたいです。(多賀城高等学校災害科学科2年 正司璃久人さん)
□東日本大震災の教訓を後世へ伝える「津波伝承まち歩き」
多賀城高等学校では、災害科学科の生徒たちが、東日本大震災での多賀城市内の被害状況や被災者の体験談などを生徒自ら調べ、聞いたことを、生徒たちの言葉で実際に歩きながら伝える「津波伝承まち歩き」の活動に取り組んでいます。
今回は、同校災害科学科2年生の生徒が「東日本大震災メモリアルday2023」に参加した県外の参加者向けに案内しました。
・多くの人に多賀城で起きたことを知ってほしい
先輩方から受け継いだ資料を基に、自分自身で調べたり聞いたりしたことを加え、自分の言葉で話すことを心がけています。新しく多賀城に引っ越してきた人や市外に住む人などにも参加してもらい、防災について考えるきっかけになったら嬉しいです。(多賀城高等学校災害科学科2年 志鎌蒼彩さん)
・実際に歩くことで津波の恐ろしさを実感
多賀城市に来たのは初めてでしたが、実際にまちを歩きながら津波の高さを見て、津波の恐ろしさを実感しました。普段の地元の生活でも、沿岸部に出かけることも多いので、もし今いる場所で災害が起きたらどう行動すれば安全か、考えることを意識したいと思いました。(神奈川県立横浜緑ケ丘高等学校2年 山岡優花さん)
■家庭でできる日ごろの備え
□家庭での食料などの備蓄や非常用持ち出し袋の準備
家庭での備蓄はできれば7日分、最低でも3日分を準備しましょう。飲料水は1人1日3リットルが目安です。非常用持ち出し袋は玄関などすぐに持ち出せる場所に保管しておくと安心です。
□自宅周辺の災害リスク、避難先を確認
防災ハザードマップで自宅や勤務先などの危険な場所を確認し、避難経路を把握しましょう。防災ハザードマップは、市役所西庁舎2階危機管理課で配布しているほか、市HP、防災情報アプリからも確認ができます。
□マイ・タイムラインの作成
マイ・タイムラインを作成しましょう。
マイ・タイムラインとは、いざというときに慌てることがないよう、避難に備えた行動を一人ひとりが決めておくものです。防災ハザードマップの9・10ページに書き込みができるマイ・タイムラインシートを掲載していますので、家族で話し合いながら、シートを作成しましょう。
□避難開始のタイミング
警戒レベルは5段階あります。警戒レベル4までに危険な場所から必ず避難しましょう。早めの避難を心がけてください。
□防災情報の収集方法を確認
災害時は時間の経過に伴い状況が変化しますので、正しい情報を収集できるよう事前に収集方法を確認しましょう。テレビ、インターネット、防災情報アプリ、市公式SNS、防災メールなど、自分が使いやすい方法で、積極的に情報収集をしましょう。
防災情報アプリ「多賀城防災」では、文字や音声で情報を分かりやすくお知らせするほか、緊急時はサイレンで危険であることを通知します。ぜひ登録してください。(裏表紙に登録用QRコードを掲載しています。)
・「多賀城防災」(無料)
多賀城市の防災に特化したオリジナルアプリです。災害発生時の避難情報などはもちろん、ハザードマップや避難所情報など、平時からの防災対策に役立つ情報満載です。
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