(221) 高田山(たかだやま)遺跡発掘調査
令和5年度調査地点
高田山遺跡は、築館地区にある縄文時代、奈良・平安時代の遺跡です。東西方向に延びる標高50メートル前後の丘陵とその裾野に位置しています。
都市計画道路駅前大通線整備事業の工事計画範囲に高田山遺跡が隣接していたため、平成30年度から令和3年度にかけて遺構の有無を確認する調査を行いました。その結果、縄文時代のものとみられる遺構・遺物が確認されたため、令和4年度から2カ年計画で本格的な発掘調査を行うことになりました。
令和4年度に実施した発掘調査では、縄文時代中期中葉(約4500年前)の竪穴建物跡1棟、貯蔵穴※19基、落し穴1基を確認しました。
今年度の発掘調査は6月に開始し、約1200平方メートルを調査しました。その結果、縄文時代のものとみられる貯蔵穴1基、落し穴12基、時期不明の土坑1基、溝跡1条を確認しました。落し穴は、12基のうち8基が調査区の南側にあり、5基は東西方向に直線状に並んでいます。
これらの遺構のうち、貯蔵穴からは縄文土器の破片が出土し、土器の模様から令和4年度の発掘調査で発見された貯蔵穴と同時期のものと考えられます。
2カ年の発掘調査の結果、丘陵の尾根部分は縄文時代中期中葉の集落、北側の宅地へ続く斜面は縄文時代の狩猟場だったことが明らかになりました。
※ドングリなど、木の実を保存するために作られた穴
問合せ:教育部文化財保護課
【電話】42-3515
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