(231) 小古(こんせい)遺跡
小古(こんせ)遺跡は、一迫地区大川口小古にある縄文時代前期から古代にかけての遺跡です。昔川(いにしえがわ)に沿って東西に伸びる丘陵の中腹に広がる台地状の平らな場所に位置します。範囲は南北約290メートル、東西約260メートル、標高は約90~100メートルで、これまでに採集された遺物の時期は、縄文時代中期後半(約4300年前)から後期初頭(約4千年前)が中心です。また、100メートルほど北東には、縄文時代前期から中期にかけての遺跡である町田遺跡が分布しています。
小古遺跡は、農作業などの際に土器片や石器などが数多く出土したことで、古くから遺跡であることが知られていました。昭和3年に東京帝国大学が刊行した『日本石器時代遺物発見地名表』には、「長崎村小昔(こいにしい)」という名称で掲載されており「土器・石鏃(せきぞく)・石斧(せきふ)・石錐(いしきり)・管玉(くだたま)・曲玉(まがたま)」が発見された場所として紹介されています。
昭和40年代に行われた開田工事などの際に炉跡が見つかったとされていることや、主に縄文時代中期の土器が多量に出土していることから、この時期の集落があったと考えられます。
小古遺跡は昭和35年に旧一迫町の史跡に指定され、現在は、市指定史跡になっています。
種別:市指定記念物(史跡)
指定日:昭和35年7月1日
所在地:一迫字大川口小古
問合せ:教育部文化財保護課
【電話】42-3515
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