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市内の文化財散策

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宮城県栗原市 クリエイティブ・コモンズ

(227) 桑畑(くわばた)A遺跡
桑畑A遺跡は、栗駒沼倉地区にある縄文時代の集落遺跡で、三迫川左岸の段丘面に位置します。令和4年度に市道改良工事に伴う発掘調査を実施しました。調査面積は45平方メートルとあまり広くありませんが、縄文土器、石器などの遺物が多数出土し、現在は発掘調査の内容をまとめる整理作業を行っています。
整理作業では、出土した土器片や石器を水洗いして、出土した場所や地層を遺物に記入します。その後、破片をつなぎ合わせる接合作業を行い、博物館や資料館で展示できる状態にしていきます。
出土遺物には、縄文土器、ミニチュア土器、円板状土製品、石器(石鏃(せきぞく)※、石皿、擦石(すりいし)・叩石(たたきいし)、剥片(はくへん)・砕片(さいへん))があります。土器は、接合作業で破損前の状態に近い形まで復元できたものがあり、年代は縄文時代後期初頭ころ(約4千年前)です。また、石器の中でも石鏃が多数出土しています。これらは暗赤色の石(鉄石英)を用いたものがほとんどで、地元に住む人の話では、鉄石英は周辺地域で採集できるそうです。さらに、石器を作る際にできる細かい破片が大量に出土しています。
調査の結果、縄文時代に桑畑A遺跡内で鉄石英を素材に石鏃をはじめとする石器の製作が行われたことが分かりました。これらの出土品は、一迫埋蔵文化財センターで19日(金曜日)から開催する「令和5年度実施の発掘調査展」で展示します。この機会に、ぜひお越しください。
※石で作られた矢尻

問合せ:教育部文化財保護課
【電話】42-3515

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