このコーナーでは、地元の学校を1年間を通して紹介します。
■01 学校名の由来
「振徳堂」は安井滄州、息軒親子をはじめ数名の学者を招いて教育に努め、小村寿太郎や小倉処平などの歴史的偉人を輩出した飫肥藩の藩校です。振徳堂の名を学校名とすることにより、その精神を受け継ぎ「人の人たる道」の修業に努め、広く社会に貢献し、心豊かで思いやりのある生徒に育ってほしいという願いを込めています。また、「日南」の名を冠し、地域がすぐわかるようにしました。
■02 校章の由来
全体のデザインは、日南海岸の波をイメージしています。三つの波は日南農林高校・日南工業高校・日南振徳商業高校の3校が一つになることを表しています。また、六つのラインは地域農業科・機械科・電気科・商業マネジメント科・情報ソリューション科・福祉科の6学科を表し、円は各学科が協調して振徳の名の下に一つにまとまり、発展していく姿を表現しています。青色は日南の美しい海と青い空を象徴しています。
(制作宮崎県立佐土原高等学校産業デザイン技術部)
■03 校訓
本校の校訓は『論語』『礼記』『孟子』から引用された「潔己・至道・振徳」です。
・潔己(けっき)…自分の心を清らかにし、行いにけじめをつけること
・至道(しどう)…最上の生きかたの指針、まことの道
・振徳(しんとく)…恵み施すこと
本校に学ぶ者は、心を清らかにし、向上を志さなければならない。
素直で清らかであることは、学ぶ心構えができていることであり、自分らしく素晴らしい生き方を見つけることにつながる。
本校では、若者が大いに鍛え、技を磨き、徳をもって社会に役立つ人材となってくれることを期して教育を行う。
■04 学校の特徴
本校は「地域農業科」「機械科」「電気科」「商業マネジメント科」「情報ソリューション科」「福祉科」の6学科がある総合制専門高校です。学校の特徴を生かした「総合選択」という授業があります。
「総合選択」では、他学科の授業を受けることができます。電気科の生徒が機械科で自動車の整備を体験したり、商業マネジメント科の生徒が地域農業科でトマトを栽培したりなど、出会いと発見の機会となっています。この授業を通して見識が広がり、夢が見つかることもあります。
■05 最新技術で一歩先の授業を展開
一歩先をゆくデジタル教育が進められている日南振徳では、6学科すべてに最新の設備や機器が導入されています。人口減少という大きな社会課題に対応する力を養うため、授業ではICTを活用し、実践的な授業を多く取り入れています。例えば、地域農業科では、ハウス内の温度や湿度、イオン濃度などをセンサーで管理するスマート農業を学んだり、商業マネジメント科では、高機能PCを活用しながらグループセッションを行ったりと機動的な学習に対応しています。また、福祉科では、ICTを使った見守りセンサーを利用した授業が行われています。
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