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(歴史探訪)噴火活動が形作った日向岬の柱状節理

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宮崎県日向市

馬ヶ背やクルスの海を擁する日向岬は、皆さんご存じのとおり、日向市を代表する観光スポットです。
細島から海側に突き出た半島を日向岬と呼称していますが、この岬の成立には、かつて細島の沖に存在した火山が深く関係しています。今からおよそ1500万年前、この火山は多くの火砕流(火山灰、岩石の欠片等)を噴き上げました。火砕流は噴出後、柔らかいうちに自らの重み、熱によって密着して堆積し、固まりました。溶結凝灰岩と呼ばれるこれらの火砕流堆積物は、冷却によって多角形状の割れ目を生じさせました。これを柱状節理と言います。その後長い年月をかけて波が柱状節理を削り、現在我々が目にしている日向岬を形作りました。海岸線はおよそ4・5kmにも及び、湾が複雑に入り組むリアス海岸としても知られています。クルスの海と呼ばれる十字の裂け目が入った柱状節理も、直交する二方向の節理面に沿って浸食が進んだ結果生まれた物です。これらの柱状節理は副産物として多様な文化財を生み出しました。
伊勢ヶ浜南岸の岬にある日知屋城跡は鎌倉時代ごろ、御家人であった工藤祐経(すけつね)の子孫によって築城されたと考えられています。山の尾根筋に沿って配置された曲輪(くるわ)群は、その地形と立地を存分に活用していると言えるでしょう。
また、耳川の土砂が沿岸流によって北上し、日向岬にさえぎられることによって形成された小倉ヶ浜には、絶滅危惧種であり天然記念物のアカウミガメが上陸・産卵します。
その他柱状節理の景観を活かした国指定名勝「妙国寺庭園」、岩礁を波が削り、海食洞となった鵜戸神社など、様々な見どころがあります。美しい景観とともに、市内の文化財を見学してみてはいかがでしょうか。

問い合わせ:教育総務課文化財係
【電話】66・1036

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