百済王族親子再会に由来する師走まつりが、1月19日(金)から21日(日)の3日間行われました。
初日、上りましの19日は伊佐賀神社(日向市東郷町)まで神門神社一行が迎えに出向き、比木神社一行と1年ぶりの再会。その後は神門神社一行が先頭に立って、王の墓といわれる「塚の原古墳」へ。たくさんの地区住民や観光客などが待つ中、古墳に到着し、塚の前に両神社のご神体が並べられ、神楽が奉納されました。
また、小丸川衣渕では神職と入り厄による「みそぎ」が行われ、沿道、川岸にはたくさんの見物客で賑わいました。迎え火では、神門神社1本鳥居前の田んぼに公民館や商工会、各種団体などが竹や杉で組み立てた高さ約5メートルにも及ぶ杉櫓24基が並立。神幸行列の進行に合わせるように、次々と迎え火が放たれ、燃え上がる炎が夜空を照らしました。
中日の20日には午前中から神事や祭典も古式にならう形で厳かに行われ、ご神体の衣替えやドンタロ塚での神楽奉納、川原での洗濯行事などが行われました。午後からは、地元の「しわすの会」と高鍋町「ひとつぎ会」による舞踊、木城町小学生が主体となった木城「M-STELLA」によるダンスが西の正倉院前庭で披露されました。今回は、駐福岡韓国総領事をはじめ韓国扶餘、光州(コンジュ)市、益山(イクサン)市より26名の方々がこの師走まつりに参加され、竹などで作られた御神屋内で多彩な神楽が奉納され、焼酎の振る舞いなどもあり、賑やかな夜神楽となりました。
下りましの21日は、別れの悲しみを隠すために行ったと言われる「ヘグロ塗り」。神門神社境内で行われ、神職などが誰彼かまわず顔に墨を付けて回り、最後には、神門神社境内から迎え火を行った田んぼに移動し、神門神社関係者や地元の方々が、比木神社一行を鍋やひしゃくを手に「オサラバ-、オサラバ-」と見送り、別れを惜しむ声がいつまでも山里に響き渡たり、師走まつり3日間の行程が終わりました。
本年の師走まつりの開催にあたり、櫓設置にご協力いただいた団体や田んぼを提供いただいた皆さま、またご当地グルメを出店いただいた皆さまへ、深くお礼申し上げます。
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