10.保健・福祉の充実
(1)保険及び保健事業の充実
健康づくりとして、特定健診、後期高齢者健診及び各種がん検診の受診率向上に努めてきました。本町の国民健康保険事業における医療費につきましては、一人当たり医療費の順位が県内で上位になっていることから、今後も住民の健康増進・疾病予防のため受診率向上を図りながら、医療費の適正化と健全な財政運営に努めてまいります。
さらに、データヘルス第3期及び健康日本21第3次計画を基に、国民健康保険保健事業と後期高齢者保健事業、介護予防事業と連携し、一体的に生活習慣病予防、重症化予防に取り組でまいります。
母子保健については、妊婦健診補助回数を増やし、昨年度から実施しております産後ケア事業の対象者拡大、及び妊婦や未就学児世帯においてオンライン医療相談の導入により母子の健やかな成長を支援してまいります。また、全ての妊婦・子育て家庭がより安心して出産・子育てができるよう引き続き、美郷町子育て世代包括支援センターにおいて、伴走型相談支援や経済的支援を行ってまいります。
(2)社会福祉の充実
少子高齢化・超高齢化が進む中、誰もが住み
慣れた地域で安心して生活できることが求められています。そのためには町政による福祉施の充実はもとより、町社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会並びに民間福祉団体等と協働・連携しながら福祉の町としての環境づくりをさらに進めてまいります。
(3)児童福祉の充実
町民が安心して子育てができる環境整備のため、中学生までの子ども医療費の無償化、保育料の無償化・減免、子育て支援センターの充実などを継続して推進するとともに、職員のスキルアップ等を通じ保育所及び放課後児童クラブの充実を図ってまいります。
また、DV(ドメスティック・バイオレンス)や児童虐待に対しては、要保護児童対策地域協議会や子育て世代包括支援センター等関係機関の連携を強化し、家庭相談の推進や幼児・児童の権利擁護と育成環境の整備に努めてまいります。
(4)高齢者福祉の充実
令和5年12月1日現在、本町における住民基本台帳での65歳以上の高齢化率は52.2%であり、依然として県下トップの状況が続いています。高齢者が安心して地域で暮らせるためには、気軽に相談できる体制が必要です。社会福祉協議会との連携により独居高齢者等への個別訪問事業を継続し、高齢者の困り事や福祉ニーズに速やかに対応します。
また、高齢者の自主的運動教室を継続するとともに、高齢者がそれぞれの関心等に合わせて参加できるような「多様な通いの場所」づくりを地域と共に推進し、高齢者が家に閉じこもることのないよう、地域で支える仕組みづくりに努めます。
高齢者の多くは住み慣れた自宅での生活を望んでおり、その高齢者が支援や介護が必要な状態になっても、可能な限り住み慣れた地域で安心して生活を送ることができるよう、医療・介護・予防・生活支援・住まいのサービスを一体化して提供し、高齢者を地域全体で支えていくための「地域包括ケアシステム」の構築を継続し、地域の実情を踏まえた介護サービス基盤の整備・拡充を推進します。この地域包括ケアシステムを実現させるための重要な一手法である「地域ケア会議」は、高齢者個人に対する支援の充実とそれを支える社会基盤の整備を同時に推進するものであり、会議の定期開催と充実を図るとともに、令和6年度からの3个年計画で策定した第9期介護保険事業計画を基に介護保険事業特別会計の適正な運営を図ります。
さらに、令和2年度から実施している高齢者の保健事業と介護予防の一体的事業を充実させ、高齢者の健康づくり、生きがいづくりの拡充を図ります。
後期高齢者医療事業特別会計につきましては、高齢者が安心して医療が受けられる体制を堅持していきますが、引き続き団塊の世代が後期高齢者医療保険に加入してくることから、医療状況を注視しながら適正な運営に努めてまいります。
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