認知症になっても本人の意思が尊重され、住み慣れた地域で暮らし続けることができる社会を目指して
■認知症とは…
認知症とは、なんらかの原因によって脳が障害を起こし、認知機能(記憶力や判断力など)が低下して、日常生活や社会生活に支障をきたす状態のことをいいます。その症状として、記憶や時間、場所が分からなくなるなどの「認知機能障害」と、不安やうつ、幻覚や妄想などの「行動・心理症状」があります。
◇認知機能障害(脳の病気そのものよって直接おきる症状)
・もの忘れ…覚えられない、すぐ忘れる
・失見当識…月日、場所、人が分からなくなる
・理解・判断力の低下…同時に2つ以上のことを処理することが難しい
・実行機能の低下…日常生活に必要な作業ができなくなる
◇行動・心理症状(心の状態や性格、環境によっておきる症状)
・不安やうつ
・いらいらや興奮
・幻覚・妄想
・歩き回る・道に迷う
■認知症早期発見のためのチェックリスト
自分自身に思い当たる症状がないかチェックしてみましょう。
◇該当が5項目以下の場合
脳に刺激のある生活を
残念ながら、「これをすれば認知症にならない」という予防法はありません。
認知症発症のリスクを減らすために、笑ったり、人と話したりして刺激のある日常生活を送りましょう。
◇該当が6項目以上の場合
早期受診・早期治療を
認知症と診断されても、適切な治療やケアを早く始めることで、進行を遅らせたり、本人の希望に沿った生活に備えたりすることができます。
◇6項目以上に当てはまる場合は、下記の専門の医療機関へ相談しましょう。
西都病院※予約制【電話】43-0143
三財病院※予約制【電話】44-5221
野崎病院【電話】0985-54-8123(相談専用電話)
けいめい記念病院※予約制【電話】0985-75-7007
■認知症の人と接する心がまえ
認知症になったときに最初に気づくのは本人です。もの忘れによる失敗や、今までできたことができなくなることが次第に多くなり、本人が一番不安を抱え、苦しんでいます。
分からなくなることが増えますが、何もかもができなくなったわけではありません。人の心情がさまざまなように、認知症の人もうれしいとか悲しいなどの感情を持っています。「認知症だから」と決めつけず、その人の自尊心や意思を大切にして接しましょう。
◇認知症の人に対応するときの心得
1.驚かせない
2.急がせない
3.自尊心を傷つけない
※「認知症の人」とひとくくりにせず、「〇〇さんが認知症になっただけ」と考えましょう
■認知症かもしれない方に声をかけるときのポイント
近所や職場、お店などで「あの人は困っているのかな」「もしかしたら認知症の人かもしれない」と思って声をかけようとする時は、以下の具体的な7つのポイントを心掛けましょう。
1.まずは見守る
本人ができることもあります。さりげなく様子を見守り、必要に応じて声をかけます。
2.余裕を持って対応する
困惑や焦りは相手にも伝わり、動揺させてしまいます。自然な笑顔で応じましょう。
3.声をかけるときは1人で
複数で取り囲んでしまうと、恐怖心をあおりやすいです。
4.背後から声をかけない
唐突な声掛けは厳禁です。一定の距離で相手の視野に入ったところで声をかけましょう。
5.相手に視線を合わせて優しい口調で
一生懸命なあまり、強い口調で声をかけると、「怖い」「嫌い」という印象を与えてしまいます。
6.おだやかに、はっきりと
早口、大声、甲高い声でまくしたてないようにしましょう。
7.相手の言葉に耳を傾ける
相手の反応をうかがいながら会話をしましょう。
相談窓口:
市役所健康管理課地域包括ケア推進係【電話】32-1028
北地区地域包括支援センター【電話】32-9595
南地区地域包括支援センター【電話】41-0511
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