市では、国籍や民族などが異なる人同士が、互いの文化的な違いを認め合い、そこに住む人たちが等しく安心・安全に暮らすことができる「多文化共生」のまちづくりを目指しています。今回は、沖水地区にある松之元自治公民館の取り組みを紹介します。
■10年で3倍に増加
令和6年8月時点の本市の外国人住民数は2351人で、平成25年8月時点の782人から約3倍に増加。外国人住民の国籍も43カ国と多様化しています。
国の調査(外国人住民の社会参加の現状)によると、自らが住む地域でどのような活動が行われているか知らない外国人住民の声が多く、職場以外でのコミュニティに属していないことが生活の不便さを感じる一因になっていると考えられます。
○外国人住民の社会参加の現状
■地域住民と外国人住民をつなぐ
県は、外国人住民の住居確保や、地域コミュニティとの交流という課題の解決を図るために、公営住宅を活用したモデル実証事業を実施しています。
松之元自治公民館では、本事業を活用し、2月から市内の農業法人に勤めるベトナム人技能実習生6人を地域で受け入れています。毎月の地域の清掃活動や行事を通して、外国人住民と交流を図っている本地域。9月から市が主催する日本語教室に参加しているベトナム人住民のファン・シー・ヒェウさんは「日本語をもっと話せるようになって、近所の人や会社の人たちと色々な話をしてみたい」と笑顔を見せていました。
■これからの多文化共生
私たちがこのまちで安心・安全に暮らしていくためには、1人でも多くの理解や協力が求められます。国籍や文化の違いにとらわれず、互いを認め合いながら持続可能なまちづくりをしていく必要があります。
多文化共生社会を実現するために、私たち1人1人が同じ都城市に暮らす外国人住民への理解を深め、互いに歩み寄りましょう。
◆外国人住民との交流が地域の活気に
松之元自治公民館 館長 上野和秋さん
2月に引っ越してきたヒェウさんら6人。当初はリサイクル資源の分別などが難しかったようですが、近所の人たちに教わり、少しずつ生活のルールにも慣れてきたように思います。毎月の環境美化活動をはじめ、六月灯の準備やグラウンドゴルフ大会など公民館の行事に若い6人が参加してくれると、地域の人たちも和やかな雰囲気になり、活気を感じます。
これからも地域行事への参加を通じて日本の文化を感じてもらったり、私たち地域住民も彼らを通じて外国の文化を学んだりできればうれしいです。
問い合わせ:国際化推進室
【電話】23-2295
<この記事についてアンケートにご協力ください。>