3月の町議会で、令和6年度予算が決まりました。
第7次総合計画4年目となる新年度は、町の新時代を切り拓き、夢と笑顔があふれる未来を次の世代へと着実に引き継いで行くことを目標に、「ストップ人口減少!笑顔あふれる未来のために-新たな時代を切り拓く予算」を編成しました。
ここでは、その新年度予算の内容を紹介します。
◆一般会計 106億8080万円
◇(一般会計)将来像に着実に前進
一般会計は役場新庁舎整備などの大型ハード事業完了を受け、前年度比21・9%減の106億8080万円を計上。
新年度は、活気の回復やデジタル化の進展などに加え、役場新庁舎の開庁により、人の流れや意識が大きく変わる節目の年となります。
この変化をチャンスと捉え、「ストップ人口減少」実現を目指す「三つの柱」の事業に加え、DX、安全・安心なまちづくりの推進など、諸課題に積極的に挑戦。総合計画における町の将来像「扇状地に夢と笑顔があふれるまち」に向かって着実に前進するための予算としました。
◇(歳入)定額減税で町税減
町税は、前年比4・2%減の31億9651万円を計上。納税者数の減や定額減税による個人町民税の減少が見込まれるほか、法人町民税も、コスト高の影響に伴い、減収を見込みました。固定資産税では、洋上風力発電設備などの償却資産の増収が見込まれる一方、評価替えによる既存家屋の減価などにより、ほぼ横ばいとなる見込みを立てています。
町税に次ぐ割合を占める地方交付税は、地方財政計画などから試算し、対前年度比4・9%増の27億9000万円としました。繰入金については、財源調整や町債の償還財源とするため、財政調整基金と減債基金からの繰入を中心に、12億1294万円を計上。役場新庁舎整備のための公共施設等整備基金からの繰入がなくなったことなどから、対前年度比22%減となりました。
◇(歳出)施策の選択と集中を図る
歳出では、すべての事務・事業をゼロから見直し、経常経費の圧縮に努めたほか、限られた財源で最大限の効果を発揮するため、施策の選択と集中を図りました。
国の令和5年度補正予算などを受け、新年度に計画していた一部事業を3月補正予算に前倒し計上し、新年度予算と一体的に編成。スピーディーな事業の推進と、有利な財源確保に努めます。
三つの柱に関する施策のほか、西入善駅前の再整備をはじめとするハード事業や、総合防災訓練の実施や防災マップの更新、木造住宅の耐震改修助成の拡充など、安全・安心なまちづくりを目指すソフト事業を実施。来庁者の負担軽減を図る申請書記入サポートシステム導入などデジタル化施策も積極的に進めます。
◆特別会計 31億2750万円
※簡易水道特別会計、下水道特別会計の公営企業会計への移行により、前年度比を比較できないため「―」とする
特別会計予算の総額は、31億2750万円で前年度当初比0.1%の増です。国民健康保険特別会計は団塊世代が後期高齢者医療制度へ移行することによる医療費減少を見込み0.4%減、後期高齢者医療特別会計は1.7%の増となりました。
●用語の説明
・一般会計…教育や福祉、土木など基本的な行政運営の経費をまかなう会計
・特別会計…一般会計とは別に、独立した経理管理が行われる会計
・公営企業会計…事業収入を主な財源として、独立採算の原則により特定の事業を経理する会計
・町税…町民税、固定資産税などの税金
・地方交付税…地域間の税源の不均衡を調整し財政力格差を調整するため、国から町に交付されるお金
・町債…公共事業などの財源として国や銀行などから借りるお金
・国庫・県支出金…特定の目的のために国、県から交付されるお金
・諸収入…町税の延滞金など他の収入科目に含まれない
・収入繰入金…町の基金などからの繰入金
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