■海のまち診療所 中山医師の健康情報コーナー
10月に入り、朝晩と冷え込むようになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今月から新型コロナウイルスワクチンの定期接種が開始されます。65歳以上の方および60歳から64歳で一定の基礎疾患を有する方を対象として、毎年度秋冬に1回接種されることになりました。海のまち診療所でも接種可能ですので、希望される方はお問い合わせください。
今回のテーマは「新型コロナウイルスワクチン」です。
まず、新型コロナウイルス感染症は、「SARS-CoV-2」というウイルスに感染することによって起こります。感染経路は、新型コロナウイルス感染症にかかった人が、咳やくしゃみなどをすることにより、ウイルスが空気中に広がり、それを吸い込むことによって感染する「飛沫感染」が中心です。症状は、発熱、のどの痛み、咳などが中心となります。高齢者や基礎疾患のある方は、重症化率、致死率は高いとされています。
新型コロナウイルスワクチンの効果については、入院や死亡等の重症化等を予防する重症化予防効果が認められたと報告されています。国内の報告では60歳以上における入院を44.7%減らしたという研究があります。
接種後には、副反応が出現することがあります。各ワクチンによって多少異なるものの、代表的な副反応としては、注射部位疼痛(60~70%)、倦怠感(40~50%)、頭痛(30~40%)があります。ワクチン接種当初みられていたアナフィラキシーや心筋炎・心膜炎などの有害事象は、その後接種回数が進むにつれて、報告頻度は減少しています。
最後に、ワクチン接種を受けることで安全が保証されるわけではありません。今後もマスク、換気、身体的距離を適切に保つ、手洗い等の基本的な感染対策は可能な範囲で維持しましょう。
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