■第24回 全国中学校総合文化祭 山口大会実行委員会(事務局)
中学生の文化の祭典である全国中学校総合文化祭が、8月に下関市で開催。舞台や展示発表などを通じて、山口の文化や伝統芸能、創作活動を全国に発信しました。
●つながりを深め 新たな文化を創造したい
□徹底的にやって、下関を全国にアピールしよう
総合文化祭は、中学生の日頃の文化活動の成果を発表する場です。令和3年、山口県で全国中学校総合文化祭の実施を引き受けることが決定し、開催地として下関に白羽の矢が立ちました。
実行委員長の村前誠校長は「やる限りは徹底的にやる。下関を全国にアピールしよう」と覚悟を決めました。この覚悟に各中学校の校長が共感し、各学校の教職員や生徒たちも一体となって、総合文化祭の成功に向かって動き出したのです。
□一生懸命さは必ず伝わる
多忙を極める運営準備の中で、最も実行委員会の頭を悩ませたのが、舞台発表の構成をどうするかということでした。優れた文化や芸術を、幅広く、多くの来場者たちに見て楽しんでもらうため、全国で活躍する名門校や、コンクール直前の学校に出演交渉を行い、難しいスケジュールの中、何とか出演してもらうことができました。
もう一つ、実行委員会が注力したのが、オープニングのミュージカル。春から4カ月間、市教育センターで何度も練習を繰り返しました。村前校長は「合唱や吹奏楽などに出る生徒は経験者。指導者もいて、レベルも高いので心配はしていませんでした。でも、ミュージカルは有志の生徒たちで構成され、未経験者ばかり。練習をただ見守ることしかできませんでした」。
こうして迎えた本番。演者の一生懸命さが来場者にも伝わり、会場では、真剣な眼差しが舞台に注がれていました。「ミュージカル、どの子もすごく良かったよ!」と来場者アンケートや県外の他団体から大評判。一生懸命に取り組んだ練習の成果を出せました。
□生徒たちの成長
大会運営での方針は何だったのでしょうか?村前校長は「生徒を前面に出すことです。例えば、来賓対応。失礼があってはいけないと教職員が前に出ると、生徒の自主性が育ちません。自主性を大切にしてほしいと各部会にお願いしました」。
自主性を尊重された生徒たちはその期待に応えます。徐々に大きくなる声量と、高まるホスピタリティ。積極的に他校とのコミュニケーションを取り合い、生徒同士の絆も深まったといいます。
「生徒同士の交流、レベルの高い文化活動に触れてほしい」という実行委員会の願いに対して、村前校長は「願いが叶い、開催して良かったです。今回、各学校は総合文化祭を見学していますので、総合文化祭がもたらした良い影響が各学校の文化祭のパフォーマンスにも表れるのではないでしょうか」と期待に胸を膨らませます。
(写真)オープニングミュージカル(45分間)。生徒たちは、表現豊かに演じます。
(写真)会場受付
生徒たちが来場者を明るく出迎え、舞台会場や展示会場へ案内します。2日間の観覧者数は例年より多く、延べ約6,500人。
(写真)生徒交流会 byおもてなし部会
文化・芸術をこよなく愛する全国各地の中学生と市内中学生の交流会。あまりの熱気に、急きょ部屋を広げることに。「近年まれに見る盛り上がりだった」と関係者。
(写真)生徒実行委員長 新谷かりんさんのオープニング
堂々とした挨拶で、来場者を歓迎します。
「やるからには本気でやろうと思いました。下関の魅力を調べるきっかけになったし、聞いている人にどうしたら伝わるかを以前より考えられるようになりました」
※写真は本紙参照
大会動画
【URL】https://www.youtube.com/watch?v=3tIgRb3Y3_M&feature=youtu.be
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