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自治体の皆さまへ

下関の地域医療を考える。(2)

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山口県下関市

■パブリック・コメントでの意見 その1
病床数はどのくらいになるの?
診療科はどうなるの?

病床数は、市民の皆さんが市内で必要な医療を受けるために必要な数を確保することを大前提として、最新の医療需要の把握も行いながら検討を進めていきます。
診療科は、3病院体制となっても医療を確実に担うことができるよう、4病院間で協議を進めます。
いずれも、今後策定する基本計画により方針を示します。

■パブリック・コメントでの意見 その2
医療従事者の確保は、大丈夫?

4病院の再編・統合により、重複する診療科を整理し、1病院当たりの患者数と症例数を確保します。医師にとって魅力のある病院となることで、安定した医師の確保を図ります。
また、新病院を建設する際には、職員にヒアリングを行うなどして、現場の声を取り入れた、すべての医療従事者が働きやすい職場環境を目指します。

パブリック・コメントでの意見 その3
新病院の位置は?

幡生操車場跡地を建設候補地として選定しました。ここは、統合を検討している両病院から距離が近いこと、JR幡生駅に隣接しており公共交通とのアクセスも良いことなどから、新病院を建設する位置として最もふさわしいと考えています。

(地図)※本紙参照

■パブリック・コメントでの意見 その4
交通アクセスは?

市内各地からの来院を考慮し、使いやすいバス路線を検討し、バス事業者に協力を求めていきます。また、周辺の交通に悪影響を及ぼさないよう配慮します。
JR幡生駅は、病院に隣接することで、さまざまな状況の方の利用が想定されます。市は、JRにバリアフリー化対応の要望を行っていきます。

■地域医療をみんなで守りましょう
市立市民病院
院長 田中 雅夫

医療は、地域で完結できることが望ましいと思います。例えば、心筋梗塞などでは、救急搬送の時間が短いことが有効であり、地域で一定のレベルを保った医療提供体制を整えることが大切です。
そのためには、医師を確保することが重要です。医師は、現場で経験を積み、修練することで成長します。自らの成長のために、「忙しく働ける病院」に魅力を感じ、勤務先を選んでいます。病院の規模が大きくなくても忙しく働ける病院が必要で、患者が訪れる病院にしなければなりません。その一段階目として市立市民病院と下関医療センターの再編・統合が必要です。
これからは、生産年齢人口が減少し、当然、若い医師の絶対数が少なくなります。救急の現場を支えているのは、働き盛りの若い医師です。救急医療に必要な診療科を確保・維持するためにも、2病院の再編・統合が必要で、若手医師を引き付けられるような病院が必要です。救急医療体制を構築するのが難しくなっていることや、救急搬送時間の長時間化が起こっているのは、医師不足の影響によるものと懸念されます。
また、救急医療の維持のために、救急医療の適正利用が重要です。市立市民病院に救急搬送される患者さんの中には、軽症の方が一定数見られます。地域医療、救急医療のあり方について、市民の皆さんも、危機意識を持ち、自分のこととして考えなければならない時期に来ています。

▽救急搬送に係る状況
搬送受入数
平成29年 14,416人
平成30年 14,734人
令和1年 15,256人
令和2年 14,100人
令和3年 15,141人
令和4年 18,148人

搬送受入不可件数
平成29年 1,672人
平成30年 1,800人
令和1年 2,317人
令和2年 2,253人
令和3年 2,596人
令和4年 3,401人

平均収容所要時間(転院含む)
平成29年 40分
平成30年 41分
令和1年 43分
令和2年 46分
令和3年 47分
令和4年 49分

■救急医療がピンチです
●救急医療機関の適切な受診を
救急医療機関は、診療時間外に患者さん自らが訪れても、診療や治療を行います。救急車で搬送される患者さんも受け入れているため、急病でない場合の時間外受診が増えると、救急患者を受け入れることができなくなります。人口減少時代の地域医療を考えるとき、安心・安全で持続可能な医療提供体制が確保できるよう、皆さんの救急医療機関の適切な受診が欠かせません。

●救急車の適正利用
救急車は、症状が重く緊急の治療が必要な方の搬送に使われるものです。安易な救急車の利用は、緊急性の高い出動要請があった時に直ちに出動できず、生命に関わる患者さんが発生する可能性が高くなります。緊急性が低く、自分で病院へ行ける場合は、自家用車やタクシー等をご利用ください。

●まずは、かかりつけ医や夜間急病診療所の受診を
軽症の場合は、診療時間中にかかりつけ医を受診してください。
診療時間外であれば、日曜・祝日当番医や夜間急病診療所で受診してください。

▽急な病気やケガ等で、救急車を呼ぶか、病院に行くか、迷ったときには
救急医療電話相談
おとな(概ね15歳以上)は(【電話】#7119)
IP電話、ひかり電話など#7119が利用できない場合は【電話】083-921-7119
相談時間:毎日 24時間
看護師等が電話でアドバイスします。

こども(15歳未満)は(【電話】#8000)
IP電話、ひかり電話など#8000が利用できない場合は【電話】083-921-2755
相談時間:毎日 午後7時〜翌朝8時

緊急・重症の場合は、迷わず119番してください

※この電話相談は、診療行為、医療行為ではなく、電話での助言により相談者の判断の参考としていただくものです。相談料は無料ですが、通話料は相談者の負担となります。

問合先:地域医療課
【電話】231-1714

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