■喘息(ぜんそく)
喘息とは呼吸器の病気で、正しく理解することで生活の質向上につながります。喘息について、基本を一緒に理解してみましょう。
まず喘息は気道が炎症を起こし、それによって気道が収縮することで発症します。これにより息苦しさや息切れ、せきが続くなどの症状が現れます。喘息は発作的に悪くなり、正しい対処が必要ですが、適切な管理を行うことで、生活に支障をきたすことなく、穏やかに過ごすことができます。
喘息の主な原因はアレルギー反応や感染症、空気の冷たさや湿度の変化などがあります。これにより気道が敏感になり異常な収縮が起こります。遺伝的な要因も影響を与えることがありますが、正しいケアをすることで喘息のコントロールが可能です。
喘息の症状はさまざまですが、特に息切れや胸の痛み、夜間や早朝に悪化するせきがよく見られます。これらの症状が現れたら、早めに医師に相談しましょう。
喘息の治療は、薬物療法や生活習慣の見直しによって行われます。最も基本となる治療が吸入薬による吸入療法です。また抗アレルギー薬などの内服薬なども使って、気道の収縮を抑えることが一般的です。吸入療法が開始されて以来、喘息による年間死者数は大幅に減少しました。1995年には7千人を超えていましたが、現在は千人程度まで低下してきています。今や喘息は正しいケアをすることで喘息のコントロールが可能な病気となったと言えるでしょう。
最後に、予防にも力を入れましょう。禁煙はもちろん風邪や感染症の予防も重要です。またトリガーとなるアレルゲンを避けることも大切です。アレルギーが原因の場合、エアフィルターの利用や掃除の頻度を増やすことで、症状の軽減が期待できます。さらに適度な運動やバランスの取れた食事は免疫力の向上に寄与し、喘息の発作を和らげる助けになります。
喘息は治療と予防の努力によって管理できる疾患です。自分の身体を理解し、喘息に対する知識を深めることで、元気な日常を送れるようにしましょう。
〔岩国市医師会〕
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