■タバコと電子タバコ
今回はタバコと電子タバコの健康リスクについて考えていきましょう。
タバコには6千以上の化学物質が含まれており、その中には発がん性物質や有毒物質が多く含まれています。喫煙は肺がんや心血管疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主要な原因となります。これらの病気は患者の生活を脅かすだけでなく、治療が難しく命に関わることもあります。
また受動喫煙(パッシブスモーキング)も健康に悪影響を与えます。家庭や職場での喫煙により、喫煙者だけでなく、周りの人々にも健康に悪影響を及ぼすことがあります。赤ちゃんや小さな子供、妊娠中の女性は特に影響を受けやすいので、周囲へ配慮して受動喫煙を防ぐことが大切です。
次に電子タバコについてですが、電子タバコをタバコの代替手段として吸う人もいますが、電子タバコもリキッドにはニコチンが含まれ、これが依存症を引き起こす可能性があります。
またリキッドの成分や加熱によって発生する蒸気には、有害物質や金属微粒子が含まれ、これが吸引されることで呼吸器系に悪影響を及ぼす可能性があります。
最近は、電子タバコをはじめ水タバコ、シーシャなどのさまざまな嗜好性吸入物が出てきています。その手軽さやオシャレさから、若者を中心に人気がありますが、いずれも健康な成長に悪影響を与えるリスクがあります。これらの使用が自身の将来の健康に及ぼす影響を意識しながら行動することが大切です。
最後に、禁煙は健康への効果的な手段の一つです。タバコや電子タバコの使用を避けることで、呼吸器系や心血管系の疾患リスクを低減できます。喫煙による自分や周囲へのリスクを理解して、健康なライフスタイルを心掛けていきましょう。
〔岩国市医師会〕
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