市議会3月定例会で福田良彦市長が表明した施政方針を紹介します。施政方針とは、市政運営に対する基本的な考え方や主要な施策を示したものです。
■はじめに
今後も、決断力とスピード感を持って、全力でまちづくりにまい進し、本市のまちづくりの指針となる「第3次岩国市総合計画」の理念にも掲げている地域や人とのつながりを大切にしながら「ともに歩み」、岩国の未来を「ともに創り」、市民の皆様と心を一つにして「ともに輝く」、「交流とにぎわいのまち岩国」の実現を目指していきます。
■まちづくりの将来像を実現するための7つの基本目標
1.市民一人一人がいきいきと暮らせるまち(健康・福祉)
▽子育て支援の充実
・妊娠期から出産、子育てまで、継続して必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実を図るとともに、妊娠届出時と産後の面談によりそれぞれ5万円を給付する経済的支援を一体的に行います。
・令和6年10月から、1歳6カ月児健康診査と3歳児健康診査を受診した幼児の養育者に対し、本市独自に、それぞれ5万円の「こどもの未来応援給付金」を給付することにより、子育て世帯の負担軽減を図ります。
・新生児の聴覚検査費用の助成や、多子世帯への経済的支援として、第2子以降の0歳から2歳までの保育所等の保育料無償化を新たに実施することで、子供の健やかな成長・発達と子育て支援の強化を図ります。
▽健康づくり
・市民一人一人が、食生活や身体活動など健康的な生活習慣を身に付けることや、定期的に健診を受けることなど、若い世代からの生活習慣病予防や健康づくりの大切さを啓発していきます。
・食生活改善推進協議会などの健康づくりのボランティア団体や健康づくりを推進する市民で構成される8つの地域部会、関係団体や企業等とも連携・協働し、市民が地域とのつながりを大切にしながら、健康づくりを推進する環境整備に取り組みます。
▽高齢者が安心して生活できる体制づくり
・敬老優待乗車証の交付やタクシー料金、錦川清流線や柱島航路の運賃の助成を実施し、高齢者の生活や社会参加を支援します。
・安定した介護サービスが提供できるよう、市内の介護サービス事業所に就職した介護福祉士や介護支援専門員に対する給付金を引き続き実施するとともに、令和6年度から、資格の有無を問わず、新たに介護職として市内の介護サービス事業所に就労し、1年以上勤務した方に対する支援を実施することで、介護人材の確保に努めます。
・聴力機能の低下した軽度・中等度難聴の高齢者の補聴器購入費用の一部を助成することで、コミュニケーション能力の向上や認知症の予防、閉じこもりの防止を図り、社会参加を支援します。
▽障害者が安心して暮らせる地域づくり
・手話や要約筆記などにより障害者のコミュニケーションを支援する専門人材の育成や社会参加の促進を引き続き図ります。
・発達障害児に対する適切な支援が身近な地域で受けられるよう、支援機関の連携強化や、自らも発達障害のある子の育児を経験したペアレントメンターとの交流会を開催し、家族等に寄り添った支援に取り組みます。
・成年後見制度の普及啓発や利用促進を図るため、支援が必要な認知症の高齢者や障害のある方の早期把握と早期支援について、今後も関係機関と連携して取り組みます。
▽医療体制の堅持
・山口県や医師会等の関係機関と連携を図り、地域の実情に応じた医療体制の構築、医師・看護師等の確保や育成支援等に取り組みます。
・特に、周産期医療体制の確保対策として、市内の分娩を取り扱う医療機関に対して、産科病床を確保するための新たな支援を行います。
・中山間地域の中核病院の一つである市立美和病院の移転新築について、令和7年6月末の開院に向け、整備を進めます。
▽いこいと学びの交流テラス整備事
・業黒磯地区の岩国医療センター跡地に整備する「いこいと学びの交流テラス」について、令和7年度末の完成に向け、引き続き、建設工事を実施するとともに、駐車場や公園の整備を進めます。
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