文字サイズ
自治体の皆さまへ

こんにちは保健師です

12/44

山口県平生町

『ウイルス性胃腸炎を予防しよう』

一般的に冬場にはウイルス性の胃腸炎が流行します。特に冬季の前半にはノロウイルスによる胃腸炎が多く、後半から春にかけてはロタウイルスによる胃腸炎が多くなります。どちらも非常に感染力が強く、集団感染を引き起こすこともあります。正しい対策をし、感染を防ぎましょう。

◆ウイルス性胃腸炎の主な症状
水のような下痢と嘔吐が繰り返し起こります。発熱や風邪症状がみられることもあります。
ロタウイルスによる便は白くなるのが特徴です。症状が回復した後もしばらくウイルスが排出されます。

◆治療
抗ウイルス薬はなく基本的には対症療法です。胃腸を休ませる必要があるため、無理に食事をとる必要はありませんが、脱水にならないよう水分補給をしましょう。下痢止めの使用は、ウイルスを体の中に留めてしまうため、安易に使用せず、症状がひどい場合にはかかりつけ医を受診しましょう。

◆家庭でできる感染予防対策
1.免疫力を高めよう
免疫力が高ければ、病原体が体内に侵入しても病気の発症を防ぐことができます。
生活習慣を改善し、感染症に強い体をつくりましょう。
・食事…1日3食バランスよく食べましょう
・運動…適度な運動をしましょう
・睡眠…時間だけでなく、質にもこだわりましょう
・体温…防寒対策をして体を冷やさないようにしましょう

2.基本的な手洗いはしっかりと
感染症を予防するには、病原体を体内に取り込まないことが重要です。ノロウイルスやロタウイルスはアルコール消毒では効果が不十分のため、基本は手洗いです。石鹸を使用し、徹底した手洗いを心がけましょう。
また感染が疑われるときは、タオルを共有しないようにしましょう。

3.うがいもしましょう
うがいは、口の中を洗浄し、喉の粘膜を潤すので、ウイルスに対する防御力が高まります。ブクブクうがいの後、3回以上ガラガラうがいをしましょう。

4.食品の扱いに注意しましょう
特に2枚貝(カキ、アサリ、ハマグリ、ホタテ、アカガイ、ホッキガイなど)の内臓にノロウイルスが多く蓄積していると言われていますが、原因となる食品は特定されないことも多く、その他の食品からの感染も油断できません。食品の中心温度は85~90℃で90秒以上しっかりと加熱しましょう。
またウイルスに感染した人の手から食品を介しての感染や、調理器具を介しての感染もありますので、調理をする人は、調理工程が変わるごとにしっかりと手洗いをし、包丁やまな板などは時々消毒するなどして清潔な調理器具を使用するようにしましょう。

5.家庭内感染に気を付けよう
家族の中で感染者が出たらいつも以上に対策を強化しましょう。

○お風呂
少量の便でも感染の原因になります。感染した人は最後に入浴するようにしましょう。

○トイレ
ウイルスは空気中に飛散しやすいため、蓋を閉めてから流しましょう。便座、水栓レバー、ドアノブなど使用者が触れる場所は念入りに消毒しましょう。

○洗濯
嘔吐物や便が付着した衣服やシーツなどは、汚物を流水でしっかりと洗い流した後、0.02%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液に漬けて消毒しましょう。その後、他の物とは分けて最後に洗濯するようにしましょう。

○嘔吐物、便の処理
1.嘔吐物や便が乾く前にペーパータオルで拭き取り、ごみ袋に入れ、中のペーパータオルが浸るくらい0.1%次亜塩素酸ナトリウム消毒液を入れる。
2.嘔吐物や便の付着していた場所を、0.1%次亜塩素酸ナトリウム消毒液を染み込ませたペーパータオルで浸すように拭き、10分程度たったら水拭きする。
(次亜塩素酸ナトリウムの作用で、金属の腐食や色落ちの原因になります)

空気が乾燥する冬は、ウイルスが空気中に舞い上がり、それが直接口に入って感染を広げてしまうことがあります。防護衣を着用し、しっかりと換気もした上で、処理を行いましょう。

◆次亜塩素酸ナトリウム消毒液の簡単な作り方(塩素系漂白剤の希釈方法:原液濃度5~6%の場合)
※原液濃度により目的の濃度よりも若干濃くなる場合があります。

▽嘔吐物・ふん便が付いた場所(0.1%消毒液)
漂白剤原液 40ml(ペットボトルキャップ8杯分)+水2L→0.1%消毒液

▽トイレのドアノブ、水栓レバー、便座、衣類、食器具などの消毒用(0.02%消毒液)
漂白剤原液 10ml(ペットボトルキャップ2杯分)+水2L→0.02%消毒液

使用上の注意点
・素手で直接扱わないなど、容器の注意事項をよく読んで使用しましょう。
・効果が弱まるため、作り置きはしないようにしましょう。
・誤飲、誤使用を防止するため、希釈後の容器に「消毒液」等と記載しておきましょう。
・使用後は水洗い、または入念な水拭きをしましょう。

出典:東京都福祉保健局 家庭でできるノロウイルス対策

問合せ:町保健センター
【電話】56-7141

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU